Xbox のサステナビリティへの取り組み


2030 年までにカーボンネガティブ、ウォーターポジティブ、廃棄物ゼロの実現に向けて Xbox Series X|S の省電力モードやサステナビリティへの取り組みを推進


概要

  • 2030 年までにカーボンネガティブ、ウォーターポジティブ、廃棄物ゼロを実現するという目標に向けたマイクロソフトの進捗状況をお知らせします。
  • 2030 年までに Xbox 製品とアクセサリ、マイクロソフト製品のパッケージはすべて、経済協力開発機構 (OECD) 加盟国で 100 % リサイクルできるように設計する予定です。
  • 昨年、マイクロソフトはコンソール機のスリープ機能である省電力モードをアップデートしました。省電力モードは、コンソール機を使用していないときやアップデートを受信していないときに、スタンバイモードと比較して消費電力が約 20 倍少なくなります。また、省電力モード中にシステムやゲームのアップデートをダウンロードできるようになり、さらなる節電を実現しました。
  • 製品に使用する素材も見直し、 Xbox Series Sと Xbox コントローラーに再生プラスチック (PCR – Post-Consumer Recycled) 樹脂を採用しました。
  • マイクロソフトの取り組みについての詳細は、Xboxの新しいサステナビリティ・サイト(xbox.com/sustainability)をご覧ください。

マイクロソフト、および Xbox では、 2030 年までに環境負荷を大幅に削減し、カーボンネガティブ、ウォーターポジティブ、廃棄物ゼロの企業経営を実現するという目標を掲げています。

Xbox の目的は、地球上のすべての人にゲームの楽しさとコミュニティを提供することです。マイクロソフトは、ゲームがプレイヤーに喜びをもたらすと同時に、ゲームが環境に与える影響についても認識しています。当社の企業理念に基づき、責任ある方法で環境への影響を軽減するために、たゆまぬ努力を続けることをプレイヤーと業界の皆さんに対してお約束します。


マイクロソフトの 2021 年版 環境サステナビリティ・レポート


先日、マイクロソフトは 2021 年版の環境サステナビリティ・レポートを発表しました。このレポートでは、ビジネス全体におけるサステナビリティの道のり (公約から進捗状況まで) の最新情報を提供しています。

マイクロソフトの製品やサービスは、使用中や使用後のリサイクル・再利用と同様に、ハードウェアの設計、製造、配送の方法によっても環境に影響を与えます。先日、マイクロソフトプレジデント兼最高遵法責任者の Brad Smith (ブラッド スミス) からも発信されているように、Xbox の販売と使用による当社の Scope3 排出量は、パンデミックの影響により前年比で増加しています。

進歩は必ずしも直線的ではなく、さまざまな要因で変動します。 2030 年までの道のりは決して平坦ではありませんが、マイクロソフトはこの目標を達成するために、すべての事業領域で環境負荷の低減に取り組んでいます。

今回は、マイクロソフトの取り組みに関する最新の情報をお伝えしたいと思います。

よりサステナブルな社会の実現に向けて

Xbox の二酸化炭素排出量を削減し、 2030 年までにカーボンネガティブを実現するという公約を達成するために、マイクロソフトではコンソール機などハードウェアのアップデート、ソフトウェアのアップデートによるエネルギー効率の向上方法の導入、ハードウェアとソフトウェアのアップデートによるクラウドゲーミングの環境負荷低減に取り組んでいます。

ハードウェアのアップデート

Xbox Series X|S のサステナビリティを考慮し、パフォーマンスや体験はそのままに以下のアップデートを行いました。

・一部のコンソール機の電力消費をモニタリングするシステムを強化することで、匿名性を維持しながら、より広範囲のデータを収集することが可能になりました。ユニットごとの正確な情報を把握することによって、将来、節電のための改良を行う最適な方策を見定める際に必要なデータが集積されるようになります。

・2021 年後半より、 Xbox Series S は本体と様々な内部部品の製造に再生プラスチック樹脂を採用した最初のコンソール機となりました。アップデートされた Xbox Series S のプラスチック部品の内、重量比 28 % 以上に再生プラスチック樹脂が使用されています。

これらの変更に加え、 Xbox チームは引き続き、電力効率の向上とイノベーションを推進していきます。

ソフトウェアのアップデート

ソフトウェアのアップデートは、すでにユーザーの皆さんの手に渡っているコンソール機のエネルギー消費効率を向上させる重要な手段です。

  • 昨年、コンソール機のスリープ機能である「省電力」モードをアップデートしました。省電力モードでは、コンソール機を使用しないときやアップデートを受信しないときの電力消費が、スタンバイモードと比較して約 20 倍少なくなります。 また、省電力モード中にもシステムやゲームのアップデートをダウンロードできるようになり、さらなる省エネを実現しました。
  • 省電力モードは、コンソール機の初期設定時のオプションとしても設定されているため、 Xbox のエコシステム全体で省エネを実現するために非常に有用です。

クラウドゲーミング

マイクロソフトは、 Xbox のクラウドゲーミングが環境に与える影響を軽減する方法を模索しています。

  • ほとんどの電力使用はゲームタイトルの処理中に発生するため、クラウドゲーミングは Azure の大規模な再生可能エネルギーを活用することができます。 2025 年までに、 Azure のデータセンターは再生可能エネルギーによる供給に 100% 移行される予定のため、クラウドゲーミングはよりクリーンなエネルギーを活用することができるようになります。
  • 当社のカスタム設計の Xbox サーバー・ハードウェアは、コンソール機と同じ電力効率の高いアーキテクチャをベースにしています。また、このハードウェアをクラウド環境で使用することで、サーバーの寿命が尽きるまで 1 台あたり数百人ものプレイヤーにさまざまなデバイスでゲームを楽しむ機会を提供することができます。

廃棄物の削減

2030 年までに廃棄物をゼロにするという目標を達成するために、マイクロソフトは製品の設計、製造、梱包に使用する材料を見直しました。

2030 年までに廃棄物をゼロに

2020 年、マイクロソフトは、 2030 年までに直接事業全体で廃棄物ゼロを達成することをお約束しました。

  • 2030 年までに Xbox の製品とアクセサリ、そしてすべてのマイクロソフト製品のパッケージを、 OECD 加盟国で100% リサイクルできるように設計する予定です。
  • 先日、 Xbox Series X|S は UL 2789 Environmental Claim Validation (ECV) プロシージャ (材料の種類ごとに電子製品のリサイクル性を測定するための標準的な指標) に基づき、OECD 加盟国において 97% のリサイクルが可能であると評価されました。
  • 今後も廃棄物削減の取り組みを継続的に改善するため、新たな業界基準やベンチマークに照らしてコンソール機を評価し、改善を重ねていきます。

Xbox ギフトカードでプラスチック使用量を削減

Xbox のギフトカードをプラスチックから厚紙に変更し、年間 50 万kg以上のプラスチックを削減しています。

より多くの製品に再生プラスチック樹脂材を導入

製品に使用する素材も見直しています。

  • 耐久性や性能の品質を変えることなく、昨年からコントローラーに再生プラスチック樹脂を採用しています。「エレクトリック ボルト」と「デイストライク カモ」をはじめ、カラーバリエーションや特別仕様のシリーズなど多数のコントローラーに採用しています。
  • 今回の Xbox Design Lab のリニューアルでは、再生プラスチック樹脂を使用した 15 色の新色を追加し、そのバリエーションをさらに拡大しました。 Xbox Design Lab 全体におけるこれら 15 色の再生プラスチック樹脂含有率は 25% 以上で、 2022 年 5 月までに 28% まで高める予定です。

皆さんとともに

これらの取り組みは、マイクロソフトだけでは成しえません。ゲームが環境全体に及ぼす影響を軽減していくためには、ファン、開発者、メーカーと業界全体で協力していく必要があります。マイクロソフトはこれからも開発者と協力を重ね、様々な組織団体と提携し、プレイヤーが多くの情報をもとにそれぞれが環境のためにできることを判断し、実行できるよう支援し続けることを約束します。

開発者の力を引き出す

パブリッシャーおよびデベロッパーとして、マイクロソフトは未来のゲームデザイナーが環境を保護するというテーマに沿ったゲーム内コンテンツやストーリーを開発し、教育や意識向上に貢献できるように支援したいと考えています。

  • 『Minecraft』では、 2021 年にサステナビリティと気候をテーマにしたレッスンシリーズ「未来の気候」が無料でリリースされました。こちらは『Minecraft: Education Edition』のプレイヤー、及び『Minecraft: Bedrock Edition』の Minecraft マーケットプレイスで提供されています。
  • 『Forza Horizon 5』には、世界で最もエキサイティングかつサステナブルな代表的な電気自動車が収録されました。今後 1 年間で、ゲーム内の電気自動車はさらに追加される予定です。

業界をあげたパートナーシップ

マイクロソフトは国連などの組織とも密接に連携し、世界の気候変動問題により広い範囲で取り組むための支援を行っています。

  • マイクロソフトは人と地球のために自主的、野心的、具体的、時間的な貢献を行うことを目的をしたゲーム会社 34 社、準メンバー 7 社からなる国際連合の 「Playing for the Planet Alliance 」の主要パートナーです。
  • マイクロソフトは、ザ・ネイチャー・コンサーバンシーWWF (世界自然保護基金) などの環境保護団体に対しても支援・協力しており、 Xbox コミュニティには、 Xbox 上でゲームを遊ぶことで Microsoft Rewards を獲得できるようにするなどのインセンティブを通じて、これらの取り組みに参加・支援することを奨励しています。

皆さんとできること

マイクロソフトは、プレイヤーの皆さんが十分な情報をもとに判断し、対応することで自然と環境へ配慮が行えるようにしたいと考えています。ここでは、そのためのヒントをいくつかご紹介します。

  • 省電力 - 省電力モードを有効にするには、設定 > スリープモード & スタートアップ > スリープモード > 省電力 にお進みください。詳しくはこちらの動画をご覧ください。
  • マイクロソフトストア オンライン下取りプログラム - お持ちのノートブック、タブレット、スマートフォン、コンソール機などの中古デバイスが下取り対象かどうかを確認し、キャッシュバックを受けることができます。(※日本では未定)
  • 消費者向けメールバック・プログラム - お持ちの中古デバイスが下取り対象外の場合、マイクロソフトでは、家電製品、関連アクセサリー、梱包材の適切な使用済み処理を促進するため、世界の多くの地域で消費者向けの無料メールバック・プログラムを提供しています。(※日本では未定)
  • 『Minecraft』でサステナビリティを紐解く - 一連の『Minecraft』ワールドで気候変動の影響について学び、持続可能なインフラを探求し、解決策を構築することができます。
  • Xbox ワイヤレス コントローラーと Xbox Series S - いつも愛用している製品の素材に興味をお持ちの方は、再生プラスチック樹脂を採用した「エレクトリック ボルト」と「デイストライク カモ」コントローラー、 Xbox Design Lab コントローラーをご覧ください。また、 Xbox Series S はマイクロソフトで初めて再生プラスチック樹脂を採用したコンソール機となります。 (※Xbox Design Lab の日本における展開は未定)
  • マイクロソフトストアでの陸上配送 – 米国内のマイクロソフトストアで対象製品をご注文の場合、チェックアウト時に無料の陸上配送オプションを選択してください。 (※日本では未定)

これからの道のり

今回の内容は、壮大な物語の一部に過ぎず、マイクロソフトはこの重要な課題に取り組むために、今後さらに多くの施策を行っていく予定です。まだまだ先は長く、そして終わりのないこの取り組みに全力を尽くして学び、改善し、成長し続けることをお約束します。皆さんはこの旅の重要な一員です。マイクロソフトがどのように前進しているか、今後も最新情報をお伝えしていきます。

取り組みについての詳細は、Xboxの新しいサステナビリティ・サイト(xbox.com/sustainability)をご覧ください。

※この記事は米国時間 2022 年 3 月 10 日に公開された “An Update on Xbox Sustainability Efforts” を基にしています。