Xbox Cloud Gaming のもたらした成長と進化

Xbox の使命は、全てにおいてプレイヤーを中心に考え、ゲーミングを通して楽しい時間やコミュニティとのつながりを一人一人のプレイヤーに体感いただくことです。どのようなデバイスからでも、どのような場所からでも、皆さんがゲームを楽しみたい人たちと好きなゲーム タイトルをプレイできるようにしたい。こうした環境をお届けすることを、私たちは「Xbox Everywhere」と呼んでいます。

今まで以上にゲーミングをアクセスしやすいものとし、世界中に存在する 30 億人ものプレイヤーの皆さんにゲームを提供するため、Xbox はクラウドに大きな投資を継続してきました。これまでの投資は、プレイヤーの皆さんがあらゆる方法でゲームを楽しめる仕組みへと、そしてクリエイターの皆さんが新たに、より広範なプレイヤー層に対してタイトルをアピールできるようにするシステムへと生まれ変わり、開発されたタイトルを最新のクラウドツールやサービスを利用して運営、管理できるようにするためのサービスを作り出すために行われてきました。そして、このような環境は、クラウド プロバイダとして最もリーチ力の高いAzureと連携して創り上げられました。

2020 年に提供が開始されて以降、クラウド ゲーミングは大きく成長しました。現時点で、1,000 万人以上の Xbox Game Pass Ultimate メンバーが Xbox Cloud Gaming (ベータ版) を利用してゲームをストリーミングで楽しんでいます。

本日は、クラウド ゲーミングにとって特別な日です。Xbox は Xbox Cloud Gaming (ベータ版) のビジネス モデルを拡大し、クラウド ゲーミングを Xbox Game Pass の枠組みを超えて提供を開始するとともに、初の無料プレイタイトルをゲーム カタログに追加します。Epic Games とのパートナーシップによって、『フォートナイト』が Xbox Cloud Gaming (ベータ版) に追加され、お手元のiOS、Android を搭載したスマートフォンやタブレット、または Windows PC のブラウザから無料でプレイいただけるようになりました。今回の取り組みを経て、Xbox チームは多くを学び取り、プレイヤーの皆さんのフィードバックをサービスに反映しつつ、より多くの基本無料プレイ タイトルをクラウド ゲーミングを通して提供できるよう目指します。

継続的な成長、そして新たなビジネス モデルを創出し続けるXboxは、早期からクラウドが将来的に Xbox を取り巻くエコシステムの重要な柱となることを認識し、クラウドとゲーミングの親和性を高め続けてきたことに裏打ちされています。Xbox Cloud Gaming (ベータ版) は、データセンターに配置された Xbox One S サーバーから Android デバイスへとゲーム タイトルをストリーミングしてプレイしたことが始まりでした。今や、クラウド ゲーミングを支えるサーバーはカスタマイズされた Xbox Series X サーバー群に置き換えられ、対応するデバイスには Windows PC 、Apple デバイス、Xbox One、Xbox Series X|S、そしてなんと Steam Deck までもが追加されました。もちろん、Xbox コミュニティの皆さんはさらに多様な、そして型破りなデバイスのブラウザを経由してクラウド ゲーミングを楽しまれていたようですが、それはまた別のお話。現在、26 か国でサービスを提供している Xbox Cloud Gaming (ベータ版) は様々な世代の PC、Android、そして Apple 製品を含む 6,000 種類以上のデバイスを経由して楽しまれています。

さらに、クラウドゲーミングはより多くの地域へと拡大を続け、日本、オーストラリア、メキシコ、そしてブラジルを含む多くの国や地域でサービスを新たに開始しました。提供開始後の各国のゲーミング コミュニティの反応は非常に良く、特にブラジルでは当初の予想を大幅に超える成果があらわれました。あまりに劇的な成果だったため、その時点でのサーバー群の処理能力を超える需要に応えるためにも、Xboxはブラジルのサーバーを急遽増設するに至りました。新たな国と地域にクラウドゲーミングの提供を開始したことに加え、より多くのタイトルをクラウドでプレイ可能にした結果、Xbox Cloud Gaming (ベータ版) は好調な滑り出しを切りました。今後、より多くの国と地域でクラウド ゲーミングが利用できるようになる予定ですので、楽しみにお待ちください。私たちも、待ちきれません!

こうした取り組みのいずれもが、素晴らしいコンテンツなくしては実現しなかったでしょう。Xbox はゲームタイトルをストリーミングできる自社クラウドを所有していることに加え、様々なジャンルでゲーム タイトルを生み出してきた多数のスタジオを率いてきた豊かな歴史と経験を持ち得ています。2年前にクラウド ゲーミングの提供が開始されてから、Xbox では 125 以上のクリエイターと協力体制を築き、Xbox Game Pass のカタログに収録されてきた 350 以上ものタイトルがクラウドに対応してきました。また、プレイヤーの皆さんは 単にゲームをプレイするだけでなく、クラウドの力によって、時間を節約し、余計なインストールなどを行わずとも、新しいお気に入りのゲームタイトルを見つけるサービスとしても利用いただいているようです。Xbox Game Pass でクラウド ゲーミングを利用しているプレイヤーは、クラウド ゲーミングを利用していないプレイヤーと比べて、平均で 2 倍ほど多くのタイトルを楽しんでいることもわかっています。

ゲームタイゲーム タイトルがどのようにクラウドからデバイスへとストリーミングされているのかについても、大きな革新が続きました。Xbox Cloud Gaming (ベータ版) ではリフト アンド シフト式のモデルが採用されており、それぞれの開発スタジオがゲーム タイトルをクラウドに対応させるための作業を極限まで削減しています。この方式ではゲーム タイトルのコードに変更を加える必要がなく、クラウド プラットフォームにアップロードされた各タイトルは、そのままで問題なく動作します。こうした方針を採ったことで、Xbox Cloud Gaming (ベータ版) のカタログは 2 年という短時間で数百ものゲーム タイトルを収録する非常に豊かなものになり、多くのゲームタイトルが最小限の作業でクラウド上からでもスムーズに動作するようになりました。

Xbox Cloud Gaming (ベータ版) の提供が始まり 2 年という歳月が過ぎた今、 Xbox ではより多くのタイトルをクラウドに対応させる機運が高まっています。ゲーム タイトルを クラウドに対応させるためには開発者の皆さんに少しの追加作業を行っていただく必要がありますが、ごくシンプルなタッチ操作用のオーバーレイを追加したり、『Hades』などで採用されている特製のタッチ式コントロールに加え、ストリーミングされるデバイスに対して最適なフォント サイズを設定することなどで得られる効用は、非常に大きいと私たちは感じています。クラウド ゲーミングの提供を開始した当初、カタログに存在していた クラウド対応タイトルは『Minecraft Dungeons』のわずか 1 作でした。今や、Xbox Cloud Gaming (ベータ版) に収録されているタッチ操作に対応したクラウド対応タイトルは 150 タイトルを超えており、タッチ操作に対応することで各タイトルの利用率が高まっていることも判明しています。タッチ操作に対応しているゲーム タイトルのプレイ時間は、他のタイトルと比べ平均で 2 倍増加しており、Xbox Cloud Gaming (ベータ版) ユーザーの 20% はタッチ操作のみで各種ゲーム タイトルをプレイしています。

クラウド対応タイトルの中にはハードウェアの処理能力が求められるゲームも含まれていますが、Xbox Cloud Gaming (ベータ版) を利用すれば次世代のゲームを Xbox One でもお楽しみいただけるようになりました。その良い例が『Microsoft Flight Simulator』です。今年の 3 月 1 日に提供が開始されてから、3 月中にモバイル デバイス、タブレット、PC、そしてコンソールで最も多く遊ばれたクラウド タイトルへと昇り詰めるのにそう長くの時間はかかりませんでした。Xbox Cloud Gaming (ベータ版) を介してお好きなデバイスから次世代ゲームの『Microsoft Flight Simulator』を手軽にお楽しみいただけるようになったのです。

個人的な話になりますが、コンソール ゲームを、クラウドを経由して自分のスマートフォンで初めて楽しんだ日のこと、そしてその時間がいかに魔法のような体験であったかということを、きっと私は一生忘れないでしょう。 このクラウドの旅路を始めて既に多くの年月が経っていますが、私たちのそばにはいつも取り組みを応援し続けてくれる熱意あふれるプレイヤー コミュニティや素晴らしいコンテンツパートナーたちがいます。これからも、クラウドの旅路の先には全てのプレイヤーとクリエイターにとって明るい未来が待っていると、私たちは信じています。

※この記事は米国時間 2022 年 5 月 5 日に公開された “Xbox Cloud Gaming’s Growth and Evolution” を基にしています。