本日、シークレット エージェントとして活躍するゲーム シリーズの金字塔をリブートさせた『Perfect Dark』のゲームプレイを含むトレーラーが「Xbox Games Showcase」にて初公開されました。魅力たっぷりの映像では、シークレット エージェントである「Joanna Dark (ジョアンナ ダーク)」の背負うミッションの断片的な情報に加え、本作の舞台となる近未来のカイロでの潜入劇、さらには刷新されたゲームプレイ体験を垣間見ることができました。
公開された映像を見ることで様々な疑問や質問が浮かんでくるのは自然なことです。そこで、Xbox Wire 編集部は開発チームの一員から直接詳細を伺うことにしました。The Initiative は Crystal Dynamics も含む Team Perfect Dark として『Perfect Dark』の共同開発を進めており、今回はこのチームに、トレーラーを基にいくつか質問を投げかけてみました。
『Perfect Dark』とはどういうゲームなのか
『Perfect Dark』は近未来の世界を舞台にした、一人称視点のシークレット エージェント スリラーとして位置づけられています。初代『Perfect Dark』を生み出した Rare、さらにはその開発チームをけん引した主要人物たちの協力を得て、Team Perfect Dark はこれまでの 2 作品からのインスピレーションを体験の中枢に置きつつも、独自のストーリーと世界観を練り上げてきました。
これまでのファン、そして新たにシリーズを楽しむプレイヤーにとっても、リブートされた『Perfect Dark』はシークレット エージェントとしての体験に新しい風を吹き込み、魅力的なキャラクターたち、そして世界観へと没入できる仕組みを生み出しています。基本的には予備知識は必要のない本作ですが、過去の作品をプレイしたファンであれば、過去の記憶を呼び覚まし、くすりと微笑んでしまう瞬間も用意されています。
最もシンプルに表現すれば、『Perfect Dark』は一人でプレイでき、様々な手段で任務の達成を目指すことのできるミッションが用意されているゲームです。最新のトレーラーを見てみると、移動と戦闘の両方でパルクールを駆使した立体的な動きが行われていることが分かります。開発チームによると、本作では直感的な移動システムを作ることに力を注いでおり、それによってプレイヤーはミッションの達成のため、様々な動きの中から気に入ったものが選べます。さらには近接戦闘と銃撃戦の両方が存在し、隠密行動、そして自由なガジェットの使用が組み合わさった戦闘システムも相まって、『Perfect Dark』は極めて自由な発想でミッションの攻略を目指せる、思考力を試されるゲームに仕上がりました。
Team Perfect Dark は、一人称シューティング、没入型シム、ステルス アクションなどを含めた様々なジャンルから横断的に要素を本作へと取り入れ、それらをシームレスな体験へと融合させています。『Perfect Dark』において、様々なツールや能力を好きなように使えるようにすること、そして一つのジャンルに縛られずに楽しめることが、真に迫るシークレット エージェントとしての体験のカギとなっているのです。
Joanna Dark とは誰なのか
リブート版『Perfect Dark』での Joanna (声は Alix Regan が、ビジュアルは Elissa Bibaud が担当) は「dataDyne」のエージェントであり、彼女は世界で起きている出来事に深く関わっています。本作において、タイトルである『Perfect Dark』はある種象徴的です。主人公である Joanna はパーフェクトではないながらも、常に向上心を持ち、失敗から多く学ぶ姿勢を崩しません。そんな Joanna 自身が何者であるかを知ることは、物語を紐解くことと同じぐらいに興味深い旅となるでしょう。
物語の舞台
『Perfect Dark』が描く近未来の世界では、「The Cascade」と呼ばれる環境災害に見舞われ、地球上の広大な領域が人類の生存できない土地へと変貌しています。そうした中、「Core Mantis」という巨大企業は、生態系のバランスを回復させ、外部の劣悪な環境から内側を守る「The GEN Network」と名づけられた技術を考案し、これのカイロへの配備を決定します。そうして新たな防壁によって手厚く守られたカイロの都市部は、技術革新の中心地へと変貌を遂げます。
その後も次々と地域の再生を目的に巨大企業が参画しますが、それらの活動全てが必ずしも見かけ通りであるとは限らず、力を貸すための動機が思った以上に利他的でない場合もあります。このように破壊と修復が介在する世界であっても、過去の荒涼とした雰囲気に打ち勝とうという確かな約束を人々が共有し、希望に満ちた未来へと足を踏み出し始めていることが『Perfect Dark』の世界を知るための重要なカギとなります。
Joanna が足を踏み入れるのは、まさにこの動きの中心的な役割を担っているカイロです。古代や現代のエジプトにおける物語は、多くの人が様々な媒体で目にしてきていますが、近未来のエジプトでのシークレット エージェントとしてのストーリーには物珍しさがあるかもしれません。『Perfect Dark』の核心にあるスペキュレイティブ フィクションが見事な調和を保っているのは、カイロという都市そのものが奥深い歴史や古めかしさに加え、近未来における可能性を芽吹かせられるだけの素地も持ち合わせているからでしょうか。
トレーラーで垣間見えた Joanna の使命
「Xbox Games Showcase」で発表されたトレーラーで、Joanna は Daniel Carrington (ダニエル キャリングトン) を発見し、逮捕するためにカイロへと派遣されたことが分かります。彼女がまず辿り着いたのは、現実のカイロにも存在する「Garden City (ガーデン シティ)」と呼ばれる地区で、Core Mantis の新技術によって手厚い保護が得られている、裕福な都市部でした。
隠れ家を発見し侵入した Joanna は、Carrington による AR システムへのハッキングを受け、カイロを取り巻く巨大な謎の一端を知ることになります。誰が信じられ、誰が彼女の目標を邪魔しているのか。その謎の中心にいる Carrington を追いつつ、Joanna は真実を暴いていくことになります。
ガジェットの使い道
ガジェットの存在は、シークレット エージェントとしての体験に必要不可欠なものです。トレーラーでの一例を示すと、Joanna は手持ちのガジェットで NPC の声を分析し、セキュリティ システムを突破したり、他の人物になりすましたり、さらには注意を逸らすための「ディープフェイク」を作成する様子が描かれています。
主な使い道としてはかく乱や誘導が有力なガジェットですが、やはり多少のフィールドワークが無ければシークレット エージェントものとしては不足かもしれません。そのため、NPC をスキャンし、より詳しい情報を引き出すために利用できるガジェットも存在します。自身を取り巻く環境を正しく読み取り、利用できるものを把握することは、任務の完遂のための重要な要素と言えるでしょう。
戦闘システムについて
戦闘システムについて公開されている内容を見てみると、これもまたプレイヤーの取る選択によって様々な可能性を秘めていることが分かります。トレーラーの中では殺傷、または非殺傷の武器を使用する場面に加え、近接戦闘術、さらには一対多の場面において真価を発揮するアビリティなどが紹介されており、本作では隠密行動、もしくは積極的に戦闘を行った場合の両方においてメリットとデメリットが用意されていることが分かります。そうした体験の多様性を踏まえて、Team Perfect Dark はいわば、移動、近接戦闘、銃撃、アビリティ、環境要素、そしてガジェットといった要素を融合した体験、メカニクスの「交響曲」を生み出そうとしているのかもしれません。
『Perfect Dark』の詳細な情報はこちらからご確認ください。
※この記事は米国日時 6 月 9 日に公開された “Perfect Dark: Answering the Big Questions from its Incredible First Gameplay Trailer” を基にしています。