『Avowed』はこれまでの Obsidian Entertainment タイトルと同様に、プレイヤーがどの選択肢から選ぶかで物語が進行することを最優先にして設計されています。あなたの装備、プレイスタイル、対話、クエストへの取り組みなど、すべてがあなた次第なのです。Xbox Wire では、ゲームの冒頭にある「失われた遺物」を取り戻す旅をプレイすることができました。
『Avowed』の自由度の高さを味わうために、Xbox Wire 編集者であるダニエル (Danielle) とマイク (Mike) の両方がプレイし、まったく異なるアプローチで本作を体験してみました。以下に、各々の選択から変化した体験の詳細を記します。
キャラクターのバックグラウンド (背景)
ダニエル: 正統派 RPG である『Avowed』は、最初の選択からプレイヤーに様々なアプローチの仕方を提示します。『Avowed』では 5 つの異なるキャラクターのバックグラウンドが用意されており、主にゲーム中の選択肢に影響を与えますが、どのバックグラウンドを選んでも装備やアビリティはすべて使用可能です。私はクールな気分にさせてくれるクリーンでステルスな操作が好きだったので、ヴァンガード スカウトのバックグラウンドを持つレンジャーを選びました。貴族よりも荒野が似合うイメージで、熟練で観察力のあるハンターです。
マイク: 私はバーバリアンを選びました。ダニエルは私が好きなレンジャーをあっという間に選んでしまったので……。でも、ステルスを気にする必要がなくなったので、代わりに近接武器のパワーに頼ることにしました。今回のプレイでは敵に真っ向からぶつかっていきます。私のキャラクター特性上、遭遇したキャラクターとのやり取りの中で知性や知覚チェックを成功させることはできなかったのですが、うまく嘘をついて取り繕うことはできました。
Eora の世界
ダニエル: キャラクターを選んでゲームを開始しました。『Avowed』は、『Pillars of Eternity』ファンならばおなじみの「Eora」の地を舞台にしたアクション RPG です。今回、私たちがプレイしたのは緑豊かなダンジョンでした。デモ版のため、遊べるゲームの範囲は縮小されていましたが、その中で行える行動は全く制限されていませんでした。このクエストでは、「失われた遺物」を求めて行方不明になった探検隊を探し出すのが任務となります。しかし、そこは Obsidian のゲームらしく、すぐに別のクエストに気を取られてしまいます。そのクエストとは、途中で出会った別のキャラクターのために「失われた遺物」を取ってくるというものです。これについても後ほど詳しく説明します。
洞窟を進み、最初の目的地に向かっていると、周囲の豪華さに気づくでしょう。壁や天井は青々とした植物で覆われ、キラキラと輝く瀧が遠くに見えています。私は一瞬にして『Avowed』の冒険と世界観に引き込まれました。
マイク: 私も洞窟の中の明るくカラフルなデザインにすぐに心を打たれました。それもそのはずで、本作の開発者は『Avowed』をダークで重苦しいファンタジー アドベンチャーとして送り出そうとはしていません。その証拠に、今回のデモ版では豊かで緑に満ち、壮大な景色が広がっていました。そこでは巨大な木の根が、まるで巨人の腕のようにすべてを支えているようでとても気に入りました。『Avowed』には様々なバイオームがあってそれらを冒険することができますが、この洞窟があまりに美しいので、今後訪れるであろうダンジョンがどのようなものになるか、とてもワクワクしました。しかも、これはただのサイド クエストとのこと! メインの冒険に対して期待が高まります。
武器と魔法
ダニエル: いよいよ冒険が始まりました。レンジャーである私は、「The Long Touch」と呼ばれる信頼できる強力な弓を装備しています。これは投射武器を使うとき、いくつかのボーナス特典が与えられます。私は森で採取した素材を使って弓をアップグレードすることも可能で、何度かレベルアップした後でも特別な武器を手放したくないときに便利な機能です。この弓と「Shadowing Beyond」スキル (一時的に透明化する) を併用することで、小さな敵なら難なく倒すことができました。
後のボス戦で、ステルスに頼るだけではまったく通用しないことに気が付いたので、もうひとつの装備であり、大きなショック ダメージを与えることができるユニークなピストルに切り替えました。このピストルは大きな破裂音が出る代わりに、純粋にダメージを与えることに特化しており、ダンジョンのボスを倒すのに役立ちます。武器だけでなく、魔法能力の「Tanglefoot」も非常に便利でした。この能力は、地面から棘のある根を生やして敵を拘束し、周りの敵に対処するのに役立ちます。また、投擲可能な「Electric Lily Seed」も持っており、比較的狭い部屋にいる全員に追加のダメージを与えることができました。
自分だけのキャラクターを作り上げているようで、装備を選ぶのも楽しかったです。どの装備を選んでも、キャラクターの個性が際立って、より没入感の高いプレイができました。
マイク: 私はダニエルよりも直接的なアプローチで戦いました。まずは、一般的な剣と「Drawn in Winter」と呼ばれる片手斧を組み合わせた二刀流です。大ダメージを与える両手持ちの棍棒「Seven Strings」に素早く持ち替えることも可能で、隙あらば絶大なダメージを与えることができました。トカゲのような「Xaurip」や巨大クモに遭遇したとき、棍棒であれば敵の攻撃をブロックできるのも気に入りました。また、バーバリアンは 2 つのアビリティを持っています。強力なダッシュのような攻撃であるチャージと、敵の攻撃を中断させる「Barbaric Shout」です。
ブランドン キーナー (Brandon Keener /『Mass Effect』のガルス役) 氏が声を担当する青い肌の「Aumaua」であるコンパニオンの「Kai」が、敵をうまくおびき寄せて私が側面から攻撃されないようにしてくれるのも助かりました。デモ版ではほんの少ししかうかがえませんでしたが、このコンパニオン システムが『Avowed』の主要な要素になるのは明らかで、長期的な冒険の中でこれがどう機能するのか楽しみです。Obsidian の発表によると、旅を手助けしてくれるコンパニオンが 4 人いるとのことで、彼らがどのようにストーリーに絡んでくるのか期待しています。
自分のやり方でプレイ
ダニエル: デモ版ではいくつかの対話の機会があり、戦闘と同じくらい対話が冒険を形作るということがわかりました。ヴァンガード スカウト特有の選択肢は、王族と交流するよりも木々の間を歩き回るという背景から想像されるように、簡潔で要領を得たものでした。援助を必要としている若い男「Caedmon」に礼儀正しく正直に接するか、それとも皮肉っぽく無愛想に接するかを選ぶことになりましたが、ほの暗い洞窟で彼の命を救ったことを彼が覚えてくれれば、将来いいことがあるかもしれないと考え、親切にすることにしました。『Avowed』には属性ポイントがあり、それによってさまざまな対話の選択肢がアンロックされたり、戦闘スキルにバフがかかったりします。レンジャーだった私は特に敏捷性と知覚にバフがかかっており、クリティカル ヒットの確率が上がったり、他のキャラクターと会話しているときに観察力が高まったりしました。
マイク: これが Obsidian らしいゲームだと感じるまで、そう時間はかかりませんでした。自分のキャラクターに与えられた無数の選択肢と対話は、Obsidian の他のゲームを遊んだことある人ならすぐに馴染めるでしょう。ダニエルは気高く親切なアプローチを取っていましたが、私は嘘をつく生意気な戦士が、この世界やキャラクターがどう反応するかを見る機会を得ました。選択の幅が広く、期待していたよりもユーモアがあって (これはいいこと!)、『Fallout: New Vegas』や『The Outer Worlds』の流れを汲むObsidian の RPG という感じがしました。「Caedmon」の傷を癒すか、彼に嘘をついて幽霊のふりをすることができるのは、いかにも Obsidian らしい展開であり、『Avowed』にはさらに幅広い展開が待っていると思っていいでしょう。
また、金色の体を持つ信託者「Sargamis」との対話をどこまで“無理強い”できるかも気になっていました。「Sargamis」は私たちに、まだ生気の無い巨大な石の巨人に魂を吹き込むため、ある短剣を取り戻すように頼んできたのですが、彼の行動は失踪した探検隊と何か関係があるかのように思われました。ここで何が起こったのかネタバレはしませんが (自分で発見する楽しみを奪いたくないので)、「Sargamis」との対話の分岐でここまで進められるということで、本編の冒険でどれだけ対話があるのか、とても楽しみになりました。
『Avowed』では、非常に印象的な冒険を体験できることは明らかです。隅々まで豊かな伝承がちりばめられ、ビルドにも柔軟性があり、好きなようにプレイすることができる世界をプレイヤーの皆さんを待ち受けています。今回プレイできたのはデモ版なので意図的に選択されたエリアでのプレイでしたが、確かに Obsidian の RPG らしさが詰まっており、製品版で選択肢がどのように展開されるのかが楽しみでなりません。2025 年 2 月 18 日に Xbox Series X|S、Windows PC、Game Pass で登場する『Avowed』の続報にご注目ください。
※この記事は米国時間 8 月 21 日 に公開された“Avowed Hands On: Playing the Same World in Two Very Different Ways”を基にしています。