なぜ『Towerborne』は早期アクセスを開始するのか – 全てのプレイヤーが楽しめるゲームを目指して

魅力的で色彩豊かな『Towerborne』の世界は、足を踏み入れた瞬間から、「楽しさ」が大切にされているゲームだと感じられます。とっつきやすいベルトスクロールアクションの戦闘システムや、舞台となる Belfry (ベルフリー) のキャラクターとの愉快な会話を見れば、思わずコントローラーを手に取って、この世界をエンジョイしたいと感じることでしょう。『Towerborne』は、ゲームに費やせる時間やスキル レベルを気にせず、手軽に遊べるゲームです。

朗報なことに、プレイできる日まで、あまり待つ必要もなさそうです。『Towerborne』は 9 月 10 日に Steam で早期アクセスを開始するからです。『Towerborne』は、Steam 早期アクセスから段階的にリリースされ、Xbox Game Preview に続き、2025 年には完全な基本プレイ無料版のローンチが予定されています。『Towerborne』にはクロスプログレッションも含まれるため、どのプラットフォームでプレイしても進行状況は引き継がれます。


また、Stoic は、このゲームの発展に初期から関わっていただくプレイヤーに向けたプログラムも用意しています。プレイヤーは『Towerborne』 Founder’s Pack (シルバーまたはゴールド) を購入すると、ゲームへの早期アクセスや、コスメティックス、エモート、マンスリーボーナスなどの限定特典を受け取れます。Stoic 一同、熱心なプレイヤーが『Towerborne』の未来を形作る手助けをしてくれることを切に願っています。

「The Banner Saga」三部作の開発元として知られる Stoic もまた、変化の時を迎えています。同スタジオの代表作であった「The Banner Saga」シリーズとは大きく毛色が変わり、『Towerborne』では、明るく温かい雰囲気の作品へと大きく方向転換がなされています。

『The Banner Saga 3』の開発が終わる頃には、気持ちが少し疲れていました」と Stoic ゲーム ディレクターのダニエル マクラーレン (Daniel McLaren) 氏は語ります。「何年間もああいったものを書いて開発していると、肩に重荷がのしかかります。実際、チームメイトたちを前にして『また新たに[このシリーズで] 1 作を作れるとは思えない』と言ったことがありました」

「過去作とはまったく正反対の、自分たちが友人や家族とソファに座って気楽にプレイできるゲームを作れたらいいなと考えたんです」

こうして、明るく一風変わった世界と、シンプルながらも絶妙な難易度で調整されたベルト スクロール アクションとが合体し、多くの人にとってとっつきやすい『Towerborne』が誕生しました。『Towerborne』は、どんなスキル レベルのプレイヤーにも遊びやすくありながらも、やりがいを感じられるように調整されています。それと同時に、超高難易度のコンテンツをクリアしたいと思うプレイヤーには、歯ごたえのあるチャレンジが用意されています。どちらのプレイスタイルであっても、自分の果たした役割に応じて報酬を得られます。

なぜ早期アクセスを実施するのか

『The Banner Saga』は Kickstarter から始まっており、早期出資者との継続的なコミュニケーションが、Stoic のゲーム開発の方向性を定めるうえで非常に重要だったといいます。

「Stoic の歴史は常に、プレイヤーとのインタラクションにあります。Kickstarter を通じて、私たちはプレイヤーと約束をし、[プレイヤーの反応を見ながら] 約束を果たしてきたんです」とマクラーレン氏は話します。「Stoic にとっては、それが非常にうまくいく方法でした。そして今回の『Towerborne』に関しては、”待つ必要はありません。すぐにゲームをお見せできます”と言うことができます」

早期アクセスを利用することで、Stoic は、プレイヤーからの継続的なフィードバックを受けながらゲームを構築するという伝統を『Towerborne』においても続けることができます。その結果、Xbox、PC、および Xbox Game Pass 加入者のプレイヤーは、早期アクセス期間中やそれ以降に『Towerborne』が受ける改善の恩恵をすぐに感じることができるでしょう。『Towerborne』が Xbox Game Preview のフェイズに入ると、上記の対応プラットフォーム全体で、さらに多くのプレイヤーに門戸が開かれ、彼らのフィードバックがゲーム開発に影響を与えることになります。

「早期アクセスには”ファウンダー” (Founder) たちの協力が欠かせません。ファウンダーは、自ら進んで最初にゲームの全体像を形作るために協力することを選んでくれたプレイヤーたちのことです」と、StoicのCEO兼社長であるトリシャ スタウファー (Trisha Stouffer) 氏は言います。

「Steamでの早期アクセスの後、次に Xbox Game Preview、そして最終的には正式ローンチとともに基本プレイ無料となると、誰でも参加できるようになるため、ノイズと実際に役立つフィードバックを見分けるのが難しくなります。だからこそ、早期アクセスの目的は、まずは限定的なプレイヤーに開放することで、より広い観客に公開する前に、ゲームを安定させ、プレイして楽しいと感じられる状態にすることです。」

Xboxもまた、Stoic の早期アクセスを用いてフィードバックを受けながら開発をする伝統的なアプローチと、最初期からプレイヤーと直接協力し合うという方針を全面的に支持しています。

「私たち全員の目標は、人々が長く愛するゲームを作ることです」と、Xbox Games Studios Publishing のエグゼクティブ プロデューサーであるクリストファー メルロス (Kristofor Mellroth) 氏は語りました。「最初から、『Towerborne』のアプローチは少し変わったものになると分かっていました。最初にターゲットを狭く絞り、そこからより大きな観客に向けて拡大していくことで、チームは複雑なシステムを最も楽しいものにするために、継続的に改良を加え、磨きをかけることができます。」

『Towerborne』の早期アクセスと Xbox Game Preview 期間は、プレイヤーがゲームの開発に直接影響を与える貴重な機会となります。プレイヤーからのフィードバックは、リリースまでの過程でゲームを最良の形に磨き上げるための大切な要素であり、全員がそのプロセスの一部となることができます。また、最終的にフルゲームを誰でも無料でプレイできるようにすることは、『Towerborne』の幅広いアクセス性と親しみやすさという目標を実現するために重要です。

「ファウンダーズパック (Founder’s Pack) の導入には、二つのポイントがあります。一つ目は、プレイヤーがゲームの問題点を発見し、それに迅速に対処できることです。二つ目は、Stoic を信じ、本当にゲームに熱意を持っているプレイヤーたちが、積極的に『Towerborne』の開発に関われることです。」と、マクラーレン氏は説明します。

基本プレイ無料について

基本プレイ無料のアプローチは、2013 年にリリースされた『The Banner Saga: Factions』でも非常に成功したそうです。このスピンオフ作品では、プレイヤーが無料で発売前に『The Banner Saga』の戦闘要素を体験することができ、多くの人々がゲームの成長に貢献しました。Stoic は、このプロセスによってゲームが多くのプレイヤーの手で形作られていくことに非常に満足していました。

「プレイヤーたちは戦闘システムの構築を支援し、全体的にゲームを良くする手助けをしてくれました。毎日フィードバックを受け、その日にすぐに更新を行うことで、コミュニティと深く関わることができました。私は 1 日に 3 時間はコミュニティと話すのに費やしていたと思います」と、Stoic の共同創設者であるアーニー ジョージェンセン (Arnie Jorgensen) 氏は振り返りました。「シングルプレイヤーゲームの開発に戻った後、コミュニティとのこの関わりが本当に恋しかったので、再びそれを取り戻すことができるのが楽しみです。」

「サブゲーム」としても楽しめる

近年、多くのゲームが、何よりもプレイヤー自身の時間を要求するものであることは否定できません。『Towerborne』では、楽しいゲームプレイのループを繰り返し、制限なくゲームを進めることで、時間を好きなだけ費やすことができます。Stoic はゲーム デザインのあり方として、ひとつのゲームだけ遊ぶというプレイヤーにも、そうでないプレイヤーにも対応しています。メインで遊べるゲームではありますが、気分が向いたときに手軽に遊べるサブ ゲームという遊び方もできるのです。

「ほかのプレイヤーに合わせるために、毎月何百時間も費やす必要はありません」「好きな分だけプレイしたら、離れて別のゲームをプレイし、また戻ってくることができます。プレイヤーごとに遊び方は変わるということを認識しておくことは重要です。5 分から 10 分ぐらい遊ぶだけでも大きな達成感を得られるし、5 時間かけて遊ぶこともできます」 (ジョージェンセン氏)

スタウファー 氏は、「まさに”あと 1 ミッションだけ”とやりたくなるようなゲームになっています」と付け加えました。

進化し続けるライブサービスの中心 ベルフリー

『Towerborne』は継続的に進化していくライブサービス型のゲームです。ストーリーの開発は続けられ、可能な限り、新しいコンテンツやビルドが追加されていく予定です。ゲームを進めるにつれ、キャラクターと共に世界も進化します。そうして世界そのものが、没入感の高い広大な舞台を違和感なく作り上げ、プレイヤーを楽しませます。

「この変化するゲームを通じて、シングル プレイ ゲームの体験では達成できない自由を手に入れられました」「素晴らしい世界が成長していく中で、新しいストーリーや武器、クラスを追加する場合は、それだけに集中し、すぐにゲームに取り入れることができるようになっています」 (マクラーレン氏)

ゲームの可能性という点では、第 2 の視点を持つことも重要です。多くの場合、別の視点があれば、バグを調べたり、新たなアイデアが浮かんだり、「なぜそれを思いつかなかったんだろう」というような意見が出てきます。

「プレイヤーは新境地を開拓することを好みます。それは楽しみの一部でもありますしね」「プレイヤーが何をするか、私たちが予想していたとしても、実際に何が起きるかは、人々の手に渡るまでわかりません。ものすごく熱心なプレイヤーであれば、私たちが『そんなこと思いもしなかった』と言いたくなるようなことを行います。予想どおりにいくなんてことはありません」 (スタウファー氏)

Stoic が早期アクセス プレイヤーから集めたいと考えるのは、技術的なフィードバックだけではありません。Stoic はコミュニティの優れたストーリーテリングやアイデアの視点をよく理解しており、プレイヤーたちを『Towerborne』を一緒に作り上げる共同開発者のように考えています。

「ストーリーをどのように進めるかは考えていますが、コミュニティから別のアイデアが出てくれば、変更することにまったく戸惑いはありません」「『The Banner Saga』 でも、そのようなことは頻繁に起こりましたが、よいアイデアだと感じても、シングル プレイのゲームを変えるには、タイミングが遅すぎました」 (ジョージェンセン氏)

「今回改めて、プレイヤーと一緒にゲームを作るという機会を得られています。自分たちの考えるアイデアに誇りを持っていますし、プレイヤーがそれを支持してくれることを望んでいますが、プレイヤーが同じように素晴らしいアイデアを出してくれることもあります。私にとってはそれが、成長し続けるゲームである『Towerborne』を開発する中で、一番クールだと感じる部分です」 (ジョージェンセン氏)

続する Stoic らしさ

Stoic は『Towerborne』が『The Banner Saga』から大きく変化しているという事実を認識しています。また、同スタジオはこのシリーズを完結とした訳ではありません。今は、人々が気軽にエキサイティングな時間を過ごせるマルチプレイ タイトルを開発するという選択をあえて下したのです。

「長く Stoic を知っている人は、私たちが自分たちの作りたいゲームを作るということをわかっています。ただそれは、いつも同じゲームを作るということではありません」 (ジョージェンセン氏)

この楽しさを追求する姿勢は、インタビューでもはっきり伝わってきました。チーム自身が『Towerborne』の開発をしっかりと楽しんでおり、その思いが本作を間違いなく輝かせることでしょう。

「変化に慣れる時間が必要な人もいると思います。それはまったく問題ではありません」とマクラーレン氏は付け加えます。「スタジオが変わる訳ではありませんし、この情熱を源にして別のやり方に注力し、クリエイティブのエネルギーを再充填しているだけです」

『Towerborne』は 9 月 10 日にSteam上での早期アクセスを開始します。ゲームの最新情報を追いかけるには、ぜひ『Towerborne』の公式ウェブサイトをチェックし、早期アクセスのファウンダーズパック (Founder’s Pack) に関する詳細を知るために公式 Discord コミュニティにも参加してみてください。

※この記事は米国時間 8 月 20 日 に公開された “Towerborne: Why Early Access and a Focus on Fun Means a Better Game for Everyone – Xbox Wire” を基にしています。