毎年 12 月に訪れる国際障碍者デーは、障碍のある人々の社会参加と発展のすべての側面における認知、理解、そして平等な参加を促進するために制定されています。Xbox では、遊びを今日の社会の基本的な側面と見なし、できるだけ多くの人々が楽しめるようにすることを目指しています。私たちは、プレイヤーが望むゲームを、望む方法で、望むコミュニティと一緒に楽しむことができるインクルーシブな体験を創造することを目指しています。
今日、そしてこれまでの日々において、ゲームと障碍のあるプレイヤーの (Gaming and Disability) コミュニティのメンバーがさまざまなプロジェクトで私たちと共に、よりアクセスしやすい体験を生み出すために行った数々の貢献を紹介したいと思います。これには、障碍のある生活経験が新しく登場したコントローラー リマッピング機能の作成のきっかけとなった Principal Firmware Engineer のスタン エイダーマン (Stan Adermann) 氏など、チーム Xbox のメンバーが含まれます。
「私自身の障碍は軽度の本態性振戦 (ふるえ) であり、加えて長年のソフトウェア開発の経験からくる手の痛みもあります」とエイダーマン氏は言います。「PC で特定のゲームをプレイすることが痛みの問題を悪化させていたので、同様の痛みの問題を抱えるプレイヤーや、単にゲームプレイをカスタマイズするためのオプションを求めるプレイヤーのために、PC でのコントローラーの使用をさらに簡単にするために何ができるかを調べました。マウスの動きをコントローラーにマッピングすることや、トグル ホールドをマッピングすることから始めましたが、ジョイスティックの動きをボタンやキーボードのキーにマッピングできるようにすることも重要でした」
最近発表された Xbox アダプティブ ジョイスティックや、Xbox Design Lab で利用可能なアダプティブ サムスティック トッパーの 3D プリント ファイルから、以下で紹介するような、より多くのプレイヤーから障壁を取り除いてくれるアップデートに至るまで、障碍のある人々のコミュニティによる主導とフィードバックは私たちが包括的なゲーム体験を形作る上で重要な役割を果たしてきました。
Xbox アダプティブ コントローラーと Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2のリマッピング機能
リマッピングはアクセシビリティを高める重要な機能であり、可能とすることでプレイヤーはキーボード、マウス、またはコントローラーの特定のキーのデフォルト機能を変更して、好みや遊んでいるゲームのニーズに合わせることができます。
ボタン リマッピングの柔軟性をさらに高めるために、Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2 および Xbox アダプティブ コントローラー用の「Xbox アクセサリ」アプリに以下の機能が導入されました。
- トグル ホールド: コントローラーの使用をさらに簡単にし、長時間のボタン押下が難しいプレイヤーをサポートします。挙動はコンピュータのスティッキー キーに似ており、Xbox アダプティブ コントローラー、Xbox アダプティブ ジョイスティック、または Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2 の任意のボタンやポートを「押された」状態にして、再度押すまで保持します。
- スティックの動きをボタン押下にマッピング: プレイヤーは、Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2 のサムスティックや Xbox アダプティブ コントローラーに接続された外部ジョイスティックの各方向 (上、下、左、右) の動きをボタンやキーボードの押下にマッピングできます。たとえば、スティックを「上」方向に動かすと、従来のコントローラーの「B」ボタンを押した際の挙動が設定できるようになります。

- マウス入力をコントローラーにマッピング: サムスティックやジョイスティックの動きをマウス カーソルの動きにマッピングできます。さらに、ボタンを右、中、左のマウス クリックとしてマッピングできるようになりました。この機能は、キーボード ボタンのマッピングとともに、プレイヤーが PC でのゲームプレイ時および非ゲームプレイ時の両方でコントローラーをマウスおよびキーボードの同等物として使用できるようにします。例として、プレイヤーは Xbox アダプティブ コントローラーを使用して、アクションの合間に YouTube でゲーム ガイドを表示したり、PowerPoint プレゼンテーションを作成したり、メールを確認したりできるようになります。

- ハット スイッチを代替ジョイスティックにマッピング: ハット スイッチを備えた外部ジョイスティックの場合、プレイヤーはハット スイッチを Xbox アダプティブ コントローラーに接続したときに反対のスティックとして操作できるようにマッピングできます。

『ディアブロIV』のアクセシビリティ アップデート

『ディアブロIV』の開発チームとリード アクセシビリティ デベロッパーのドリュー マクローリー (Drew McCrory) 氏は、本作の制作中にアクセシビリティを最優先事項としました。10 月には、既存のアクセシビリティ機能にさらに多くのオプションを追加しました。主に視覚障碍者や低視力のプレイヤー向けのこれらの新機能には、次のものが含まれます。
- 自動ピン: ゲーム内ジャーナルから選択したクエストやタスクの目的地に自動的にマップ ピンを挿す新機能。
- オーディオ ナビゲーション アシスト: 機能を有効にすると、プレイヤーは配置されたピンに向かう際に音による指示を受け取ることができるようになります。この機能を自動ピン機能と組み合わせることで、プレイヤーはクエストの道中を迷うことなく目的地を捕捉できるようになります。
- コンパス: プレイヤーの周囲に表示され、配置された各種ピンに向かって方向を指し示します。自動ピンと組み合わせることで、プレイヤーに目的地までのナビゲーションを提供することが可能です。
『ディアブロIV』は最近、2024 年の The Game Awards で「Innovation in Accessibility (アクセシビリティにおける革新)」カテゴリにノミネートされています。
詳細については、Blizzardのブログ記事をご確認ください。
『Call of Duty: Black Ops 6』のアクセシビリティ機能

『Call of Duty: Black Ops 6』では非対称聴覚補正、改善された高コントラスト モード、および更新されたアクセシビリティ設定メニューなどの新機能が導入されました。開発プロセス全体を通じて、「Call of Duty」チームはアクセシビリティを推進する方々と協力して各機能の構築、およびテストを行いました。本作では『Modern Warfare III』で利用可能だったモーション ブラーの削減やジョイスティック設定オプションなどという、馴染みのある機能もサポートされています。
さらに、『Call of Duty: Black Ops 6』では新しい蜘蛛恐怖症 (アラクノフォビア) 対策設定によってプレイヤーはクモのような敵の外観を変更できるようになり、よりアクセシブルな HUD レイアウト オプションが追加され、インテリジェント ムーブメント設定により、プレイヤーは自身のニーズに合わせて体験を調整できるようになりました。その努力が認められ、「Call of Duty」チームは The Game Awards で「Innovation in Accessibility (アクセシビリティにおける革新)」カテゴリにノミネートされています。
これらの設定の詳細については、こちら (英語ページが開きます) をご覧ください
『World of Warcraft』でのイベリンの人生を祝福する

Netflix での「イベリン: 彼が生きた証」の公開と、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを持つノルウェーの『WoW』プレイヤー、マッツ “イベリン” スティーン (Mats “Ibelin” Steen) 氏の生涯を祝うために、『World of Warcraft』は Modern および Classic モードにおいて「Revenパック」をリリースしました。「Reven」はノルウェー語で「狐」を意味し、プレイヤーはこの好奇心旺盛な仲間を購入して、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの研究、患者ケア、および個人の生活を改善および延長するためのグローバルな非営利リーダーである「CureDuchenne」を支援できます。「Revenパック」と CureDuchenne の詳細については、こちら (英語ページが開きます) をご覧ください。
Microsoftの包括的なデザインへのアプローチについては、こちら (英語ページが開きます) をご覧ください。
※この記事は米国日時 12 月 3 日に公開された “Xbox Recognizes International Day of Persons with Disabilities” を基にしています。