『Senua’s Saga: Hellblade II』が英国アカデミー賞 (BAFTA) ゲーム部門で「Technical Achievement (テクニカル功績賞)」を受賞

毎年開催される英国アカデミー賞は、英国内外で前年にリリースされたエンターテイメント作品を対象に、最も優れた作品を選出するアワードです。今年のゲーム部門授賞式は 4 月 8 日 (火) に開催され、ノミネートされた作品のリストには Xboxで発売された多くのゲームが名を連ねました。『Call of Duty: Black Ops 6』、 『Diablo IV』、『Sea of Thieves』、『World of Warcraft』などファースト パーティ スタジオによるゲームだけでなく、『Animal Well』、『Balatro』、『Botany Manor』など ID@Xbox のパイオニア的タイトルまで、多数のタイトルがさまざまなゲーム部門にノミネートされました。

とくに『Senua’s Saga: Hellblade II』は、ゲーム部門にて 11 もの賞にノミネートされ、最終的に Technical Achievement (テクニカル功績賞) を受賞しました。この受賞に開発元である Ninja Theory のテクニカルチームは大きな喜びの声に包まれています。これは Ninja Theory にとって大きな出来事であり、この特別な体験を生み出すために費やされた努力の証でもあります (過去に『Hellblade: Senua’s Sacrifice』で 9 部門にノミネートされて 5 部門で受賞しています)。

ノミネートおよび受賞を記念して、それぞれ費やした作業と、この評価を受けることの意味について、スタジオ全体の開発者に話を聞きました。

Photo Credit: Gareth Dutton

Animation (アニメーション賞)

「アニメーション賞にノミネートされて評価されたことに、アニメーション チーム全体が非常に喜んでいます。『Senua’s Saga: Hellblade II』のために費やした努力、愛情、そして具体的なビジョンが高く評価されたことを嬉しく思います。私たちの目標は、セヌアとその仲間たち、そして敵対する者たちを、可能な限り生き生きと描き出すことでした。それは、友人同士の親密なニュアンスであったり、最も深い恐怖に対する生死をかけた闘いであったりします」

ガイ ミジリー (Guy Midgley / Ninja Theory アニメーション ディレクター)

Photo Credit: Gareth Dutton


Artistic Achievement (芸術功績賞)

「Ninja Theory の開発チームは常に、ゲームのアートとしての表現を新たな高みへと引き上げることに情熱を注いでいました。英国アカデミー賞から評価されたことは信じられないほど素晴らしく、ここにいる全員にとってとても大きな意味を持ちます。『Senua’s Saga: Hellblade II』では、これまでにないビジョンを表現するために Unreal Engine 5 の新機能を使いこなしたり、コスチューム デザイナーと協力して実際の衣装を作ったり、それをスキャンして動きを理解したり、アイスランドの美しい風景からデータを取得するためにプロ仕様ドローンの操縦方法を訓練したり……と、開発していく中で多くのことを学びました」

マーク スレーター=タンスティル (Mark Slater-Tunstill / Ninja Theory VFXディレクター)


Audio Achievement (音響功績賞)

「セヌアの世界、そして見ているものを音で表現できることはこの上ない機会であり、ユニークな表現を見つけるために強いビジョンと勇気が必要な旅路となりました。このノミネートを受けたことは、たゆまぬ努力と卓越した職人技で他に類を見ない体験を提供してきた Ninja Theory のオーディオ チーム全員に大きな喜びをもたらしました」

デビッド ガルシア ディアス (David García Díaz / Ninja Theory オーディオ ディレクター)

Photo Credit: Gareth Dutton


British Game (英国ゲーム賞)

「英国アカデミー賞の英国ゲーム賞にノミネートされたこと、そしてこんなにも多様でクリエイティブなノミネート作品と同列に『Hellblade II』が並んだことを大変誇りに思います。英国ゲーム賞は、私にとって特別なカテゴリーです。なぜなら、母国の次世代開発者にインスピレーションを与える手段だと考えているからです。英国で制作されている素晴らしいゲームを見た子どもたちが、いつか私と同じように英国アカデミー賞にノミネートを受けることに対して夢を抱くようになることを期待しています」

ドム マシューズ (Dom Matthews / Ninja Theory 代表)

Photo Credit: Gareth Dutton


Game Beyond Entertainment (エンターテイメントを超えたゲーム賞)

「この『Senua’s Saga: Hellblade II』において、Ninja Theory は最も誤解されがちな症状のひとつを、驚くべき技術、敬意、そして繊細さをもって表現しました。本作における精神病の描写は、その根底にある臨床神経科学と、実際に精神病という重荷を背負った人々の個人的な体験をベースに、細心の注意を払って作られました」

「Ninja Theory は、これまで耳を傾けてもらえず、無視されてきた人たちの物語を語り、その声を大きくしました。彼らの作品に少しでも携わることができ、差別や偏見に挑戦するその影響の深さと広さを目の当たりにできたことは、非常に光栄なことでした」

ポール フレッチャー (Paul Fletcher / ケンブリッジ大学 バーナード・ウルフ健康神経科学教授)

Photo Credit: Gareth Dutton


Music (音楽賞)

「言葉を使わずに、リスナーの感情とつながる物語を伝える。それがこのゲームのサウンドトラック制作に携わった、すべてのミュージシャンの目標でした。その核となるのがコラボレーションという言葉です。ハイレン (Heilung)、レン (Ren)、アルンカ (Arunka)、ヘレン (Helen)とアビ (Abbi)の素晴らしい歌声と才能、そして Ninja Theory のコンポーザーたち。素晴らしい情熱と心を込めて作られたこの作品で、私たちがノミネートされたことは大変光栄に思います」

デビッド ガルシア ディアス (David García Díaz / Ninja Theory オーディオ ディレクター)

Photo Credit: Gareth Dutton


Narrative (ナラティブ賞)

「ヒロインのセヌアは、粘り強さと強靭な心で内外の葛藤に立ち向かいます。そんな彼女のユニークな視点を世界に伝えるチームの一員であったことを、幸運に感じています。Ninja Theory のすべてのゲームにおいて、ストーリーテリングは常に最優先事項です。この分野におけるチームの仕事が英国アカデミー賞ゲーム部門のナラティブ賞にノミネートされたことを大変光栄に思い、感謝しています」

ララ デラム (Lara Derham / 脚本家、ステージ ディレクター)

Photo Credit: Gareth Dutton


主演パフォーマンス賞 – セヌア役 メリーナ ユルゲンス (Melina Juergens)

「今年の英国アカデミー賞ゲーム部門で、私が演じたセヌア役が 2 度目のノミネートとなったことを大変光栄に思います。私のパフォーマーとしての仕事が、このような形で評価されたことは、この上ない喜びです」

「英国アカデミー賞ゲーム部門は、ゲームを芸術へと高め、映画やテレビと同じ文化的なステージに置くという重要な役割を担っています。ゲームにおける創造性、ストーリーテリング、革新性を称える彼らの取り組みは素晴らしく、新しい才能を支援し、業界をより身近なものにする彼らの慈善活動には感動を覚えます」

「『Senua’s Saga: Hellblade II』では、これまで以上にパフォーマンス技術を進歩させることができました。おかげで、私のあらゆる感情と細かいニュアンスが画面を通じて伝わることを確信し、パフォーマンスにすべてを注ぎ込むことができました。それは信じられないほどやりがいのある経験となりました」

メリーナ ユルゲンス

Photo Credit: Gareth Dutton


助演パフォーマンス賞 – アストリッド役のアルディス アマ ハミルトン (Aldís Amah Hamilton)

「このノミネートが私にとってどれほどの意味を持つのか、そしてこの美しいゲームの制作に携わったすべての人に、そしてその制作の一部に私を参加させてくれたことにどれだけ感謝しているのか、言葉では言い表せません。制作過程のすべてが忘れられない経験となりました。大切な友人もでき、新しい技術も学び、初めて海外で働き、意義あるものづくりに参加することができました。5 歳からゲーマーだった私は、自分の将来がこのようになるなんて想像もできませんでした。今回、私たちの仕事がこのように評価されたことは、夢にも思っていなかったことです。親愛なる Ninja Theory と Xbox の皆さん、私にこのような名誉ある仕事をさせてくださって、本当にありがとうございます」

アルディス アマ ハミルトン

Photo Credit: Thelma Arngrims


助演パフォーマンス賞 – フューリー役のヘレン ゴールレン (Helen Goalen)とアビ グリーンランド (Abbi Greenland)

「フューリー役で共同ノミネートされたことを嬉しく思います。『Senua’s Saga: Hellblade II』での 仕事は、デビッド ガルシア ディアス氏と彼のドリーム チームの素晴らしさのおかげで、とても楽しいものでした。私たちは即興のボーカルを多用する劇団に所属しており、このような形でデビッド氏とコラボレーションできたことは刺激的な体験でした。ゲームがどのように作られるかを知ることは、私たちにとって非常に興味深かい出来事です。信じられないほど懸命に働いているスタッフの皆さんが、チームとしてこのような評価を受けるのは素晴らしいことだと思います」

ヘレン ゴールレン (Helen Goalen) とアビ グリーンランド (Abbi Greenland)


Technical Achievement (テクニカル功績賞)

「英国アカデミー賞ゲーム部門のテクニカル功績賞を『Senua’s Saga: Hellblade II』が受賞したことを、大変光栄に思います。この受賞は、技術そのものだけでなく、チーム全体のビジョンと忍耐力を称えるものです。インタラクティブなストーリーテリングの限界を押し広げるという私たちの取り組みの一環として、セヌアの世界とその住人たちを作り上げるために注いだ細部へのこだわり、芸術性、技術的努力の証です。英国アカデミー賞からこのような評価をいただけたことを大変ありがたく思っており、深いレベルで共鳴する体験を創造し続けるという私たちの情熱に火をつけてくれました。ありがとうございます」

ギャビン コステロ (Gavin Costello / Ninja Theory テクニカル ディレクター)


『Senua’s Saga: Hellblade II』の制作に携わった Ninja Theory の皆さん、そして今年の英国アカデミー賞ゲーム部門を受賞された皆さん、おめでとうございます。

※この記事は米国時間 4 月 7 日 に公開された “Celebrating 11 BAFTA Nominations for Senua’s Saga: Hellblade II with Ninja Theory” を基にしています。