Xbox が Global Accessibility Awareness Day に合わせて新機能や取り組みを紹介

デニムジャケットに縫い付けられた Xbox ロゴのワッペン。Xbox ロゴは Xbox アダプティブ コントローラー、Game Accessibility Joyrider、障碍のある方のプライドロゴなど、アクセシビリティを表すロゴのワッペンに囲まれている。

毎年 5 月の第 3 木曜日に制定されている Global Accessibility Awareness Day は、アクセシビリティの重要性を認識し、意識を高めることを目的とした日です。世界中で数十億人がビデオゲームを楽しんでおり、そのうち約 4 億 5,000 万人が何らかの障碍をもっています。Xbox は、できるだけ多くの人々にゲームが生みだすコミュニティや楽しさを届けられるよう、誰もが歓迎されるアクセシブルな体験を作っていくことを使命としています。

プレイヤーによって、アクセシビリティ機能を必要とすることや、ゲームプレイ中に求めるサポートはさまざまです。だからこそ、障碍のある人々のコミュニティと協力し、その知見をハードウェア、プラットフォーム体験、ゲームの開発に反映させることが極めて重要です。こうした継続的な協力体制は、Xbox の設計プロセスにしっかりと組み込まれています。そして今年の Global Accessibility Awareness Day を記念して、アクセシビリティに関する嬉しいニュースをいくつかご紹介します。

  • 『DOOM: The Dark Ages』、『Candy Crush Soda Saga』、『World of Warcraft』に搭載されている、画期的なアクセシビリティの新機能を発表
  • 『South of Midnight』のアメリカのディープサウスでの冒険や、『ディアブロ IV』の地獄の奥底へと進む旅で、自分好みにゲームプレイを調整できる機能をお知らせ
  • 今後も継続してアクセシビリティに力を入れていくための、業界の取り組み、Xbox が開発するハードウェア、従業員の活動を紹介

より多くのプレイヤーが遊べるようにゲームのアクセシビリティを向上

DOOM: The Dark Ages

『DOOM: The Dark Ages』は、『DOOM (2016)』 と『DOOM Eternal』の前日譚となる作品で、プレイヤーは血塗られたドゥームスレイヤーとして、未だ見ぬ闇と邪悪が蠢く中世を舞台に、地獄の軍勢に立ち向かいます。このゲームは、誰もがスレイヤーとして『DOOM』を堪能できるように設計されており、遊びやすさと手応えのある難易度が両立し、幅広いプレイヤーが楽しめるようになっています。

今作品では、『DOOM』シリーズ初の新たなアクセシビリティ機能が多数追加されました。『DOOM: The Dark Ages』の主なアクセシビリティ機能を以下にご紹介します。

  • ゲーム難易度の調整: ゲーム進行のスピード調整などで、ゲームの難易度をプレイ中にいつでも変更できます。
  • 効果音の可視化: 「脅威感知」の設定を有効にすると、敵の脅威がどの方向から迫ってくるかを画面上のアイコンで把握できます。
  • ハイコントラストモード: 「背景の彩度を下げる」設定を有効にすると、背景色がより落ち着いた色になり、敵やオブジェクトが目立つようになります。ハイライト効果の色や強度は、敵やオブジェクトのカテゴリーごとにカスタマイズ可能です。
  • テキストサイズ: 字幕、UI、HUD 要素の文字の大きさを調整するための各種機能が用意されています。「拡大モード」を使用すると、チュートリアルなどの一部のテキストをより大きく表示できます。
  • 動きによって生じる不快感を軽減: 視界と映像演出に関するさまざまな設定を調整できます。この設定項目には、視野角 (FOV)、周辺環境による画面の揺れ、色収差、頭部の揺れ、武器の揺れが含まれます。
  • 入力設定の調整: ゲームプレイやメニューの各種操作方法を再設定できます。その他に、操作の感度を調整したり、長押し操作の回数を減らしたりすることも可能です。

詳細については、アクセシビリティ ガイドをご覧ください。『DOOM: The Dark Ages』は、Xbox Series X|S、Windows PC 用の Xbox App、Steam、PlayStation 5 でプレイ可能です。また、Game Pass でも提供されています。

『Candy Crush Soda Saga (キャンディー クラッシュ ソーダ) 』

伝説の『キャンディー クラッシュ』の制作陣が手掛けた、スイートなお菓子でいっぱいのパズルアドベンチャー『Candy Crush Soda Saga』では、これまで iOS 限定だったアクセシビリティ メニューが、5 月 8 日より Android でも利用できるようになりました。このメニューには、ゲームボードの色を選べる機能や、キャンディーの色のコントラストを視覚的な好みに合わせて調整できるオプション、そして音の聞こえ方をカスタマイズできる次の機能も用意されています。

  • 低音の調整
  • 高音の低減
  • 効果音の調整
  • 音楽のモノラル/ステレオ切り替え

アクセシビリティ メニューを開けば、すべてのオーディオ、視覚、触覚に関する設定がひとつの画面で確認できます。レベル 1 以上のすべてのプレイヤーが、メインメニューの設定から利用可能です。

Candy Crush Soda Saga』は、Amazon App Store、Apple App Store、Google Play ストアおよび Microsoft Store で配信中です。

World of Warcraft』

『World of Warcraft』は、戦闘のアクセシビリティと親しみやすさを高める新たな UI オプションが含まれた、パッチ 11.1.7 を近日中にリリース予定です。この UI オプションは、プレイヤーが戦闘時のダメージ魔法のスキル回しを理解し、実行するのをサポートするものです。次の 2 つの機能で戦闘のアクセシビリティが向上します。

  • シングルボタンアシスト – ボタンひとつでスキル回しを補助する機能です。特定のキーに設定すれば、そのボタンを押すだけで、スキル回しの中で次に使うべきダメージスキルを発動できます。このアシストを使うと、スキル使用後に少し長めのグローバルクールダウンが発生しますが、新しいスキルを学びたい人や、補助が必要な人、ストーリーやゲームを気軽に楽しみたい人にとっては便利な機能です。
  • 戦闘アシスト – キャラクターの現在のリソースや状況に応じて、次に使うべきダメージスキルをアクションバー上でハイライト表示する機能です。この機能は、新規プレイヤーや、新しいスペシャライゼーションを試したい人、または使用すべきスキルについてのガイダンスが必要な人を支援することを目的としています。

パッチ 11.1.7 は、後日リリース予定です。『World of Warcraft』の開発チームがどのように UI を進化させているのか、詳しくはゲームディレクターのイオン ハジコスタス氏が語る WoWCast (英語) をご覧ください。

World of Warcraft: The War Within』は、Battle.net より PC 版がプレイ可能です。

『South of Midnight』

『Contrast』や『We Happy Few』を手掛けた Compulsion Games が贈る『South of Midnight』は、アメリカのディープサウスを舞台にマジック リアリズムの世界観で描いた、魅力あふれる三人称視点のアクションアドベンチャーゲームです。プレイヤーは主人公ヘーゼルとなり、不気味ながらも幻想的な世界を探索しながら、南部の民話にまつわるクリーチャーたちと対峙していきます。

アメリカ南部の豊かで複雑な歴史にインスパイアされた、精密な映像、心に響く物語、没入感あふれる音楽に加え、本作には、プレイヤーがゲーム体験を自分に合わせて設定できるように多彩なアクセシビリティ機能が搭載されています。

  • 難易度をいつでも調整可能 (Scryer、Healer、Weaver、Grand Weaver、および Custom の 5 つの選択肢)
  • コントロール設定 (コントロールの再マップ、感度調整、代替入力方法など)
  • 言語設定 (23 言語対応、字幕、キャプションなど)
  • オーディオ設定 (ダイナミックレンジ、音量調節、楽曲のボーカル音声調整など)
  • グラフィック調整 (テンポラル アップスケーリング、モーションブラー、V-Sync、シャドウ品質など)
  • ゲームプレイ設定 (ストップモーションのオン/オフ、カメラ追尾、ゲームプレイ スキップ機能など)
  • インターフェイス (テキストサイズ、固定ドット、HUD スケール、HUD ディスプレイなど)

さらに、『South of Midnight』には次のオプションを含む専用のアクセシビリティ メニューが用意されています。

  • カラー プロファイル (8 つの色覚特性対応プリセットとカスタマイズ機能)
  • メニュー ナレーション
  • 探索アシスト (視覚設定および音声設定)
  • 画面酔い軽減 (ゲームプレイのストップモーションのオン/オフを含む)
  • ゲームプレイ設定 (エコーオブジェクトタイマー、音声による補助、追加の振動など)
  • その他の機能

『South of Midnight』のアクセシビリティに関する詳細は、アクセシビリティ サポート ガイドをご覧ください。『South of Midnight』は、Xbox Series X|S、Windows PC 用の Xbox App、Steam およびクラウド、そして Game Pass でプレイ可能です。

『ディアブロ IV』

地獄への門は、すべての者に開かれています。『ディアブロ IV』のデザイナーやエンジニアは、アクセシビリティの専門家と協力し、高度なスクリーンリーダー技術を完成させ、探索を支援するための新たなツールを開発してきました。たとえば、できるだけ多くのプレイヤーが地獄の軍勢からサンクチュアリを守る戦いに参加できるよう、コンパスや音声による補助機能を追加しました。この動画では、こうした機能がどのように考案、構築、テスト、改良されてきたかを詳しく説明しています。また、『ディアブロ IV』の開発プロセス全体に組み込まれているアクセシビリティについても紹介しています。

ディアブロ IV』は、クロスプレイ機能およびクロスプログレッション機能を搭載し、PC の Battle.net や Game Pass、Xbox Series X|S、Xbox One、PlayStation 5、PlayStation 4 でプレイできます。さらに、最大 4 人までの協力プレイに対応し、コンソールでは 2 人でのカウチ協力プレイも可能です。

ゲーム業界、ハードウェア、イベントを通じてアクセシビリティを促進

Xbox は「Accessible Games Initiative」の発足を支援

3 月、Xbox はゲーム業界のパートナー企業とともに「Accessible Games Initiative」を発表しました。この取り組みは、エンターテインメントソフトウェア協会 (ESA) が主導しており、ゲームに搭載されたアクセシビリティ機能に関する明確な情報を、業界共通の「タグ」表記を使って、ストアやゲーム製品説明ページでプレイヤーに提供することを目的としています。これらのタグは、明確な基準が定められており、プレイヤーがタグを参考にしてゲームを選んだ際に常に快適に遊べるよう配慮されています。

現在、Xbox 独自の Xbox Accessibility Feature タグを、Accessible Games Initiative タグへと移行し始めています。そのため、当面の間は、Xbox のさまざまな画面上に表示されるタグ名称の一部に異なる表記が見られる場合がありますが、2025 年 7 月までに技術的な移行作業が完了すれば解消される予定です。なお、Accessible Games Initiative に対応するタグが存在しない Xbox Game Accessibility Feature タグについては、今後もプラットフォーム上で使用されます。こうしたタグの組み合わせで、障碍のあるプレイヤーが次にプレイする最適なゲームを見つけやすくなり、どのようなアクセシビリティ機能が利用できるかも簡単に把握できるようになります。

Xbox アダプティブ ジョイスティックを発売

3 月に開催された Microsoft Ability Summit では、Xbox アダプティブ ジョイスティックMicrosoft Store 限定で購入可能になることを発表しました。Xbox Adaptive ジョイスティックは、障碍のある人々のゲーミング コミュニティの協力のもとで開発された有線コントローラーで、主に身体の動きに制限のあるプレイヤーのニーズに応えるために設計されています。汎用性が高いため、お使いのゲーム環境にスムーズに取り入れることが可能です。

Xbox Adaptive ジョイスティックの機能やカスタムオプションの詳細は、Xbox Support をご覧ください。

King のプレイヤー アクセシビリティ デー (PAD)

King は、2025 年もプレイヤー アクセシビリティ デー (PAD) を開催できることを大変光栄に思います。今年は、これまで以上にスケールが大きく、思い切った内容で、よりインクルーシブなイベントになります。

昨年開始した PAD は、アクセシビリティへの配慮が必要なプレイヤーが King のゲームを遊ぶとき、どんな課題に直面しているのか、会社全体で理解を深めていくことを目的に始まりました。業界のリーダーによる講演や、プレイヤー自身の体験談を通じて、常にインクルーシブなゲームデザインを King のあらゆる活動の中心に据えるという意識が育まれています。

今年は Xbox Research との連携により、King の各チームが、より多くの人が楽しめるゲームや製品、プレイヤー体験の創出を支援します。聴覚に障碍のあるプレイヤーに配慮した高度なオーディオ機能や、視覚的な制約のあるプレイヤーのゲームプレイを改善するビジュアル調整など、ゲームのさまざまな側面にアクセシビリティを取り入れています。こうした機能の搭載とインクルーシブな文化の醸成によって、すべてのプレイヤーが能力に関係なく、モバイルゲームの魔法を楽しめるように取り組んでいます。

昨年の成果を土台に、PAD 2025 が King のアクセシビリティ推進をさらに前進させる日となるよう、アクセシビリティを単なるチェックリストの項目ではなく、全社的なマインドセットへと変革していくことを目指しています。

Xbox のチームとともに、Global Accessibility Awareness Day、そしてその先も、アクセシビリティを推進していきましょう。

※この記事は米国時間 2025 年 5 月 15 日に公開された “Xbox Celebrates Global Accessibility Awareness Day” を基にしています。