概要
- 『NINJA GAIDEN 4』、そしてその主人公ヤクモの操る「血楔忍術 鵺の型」を含めた各新要素に迫ります
- 本作のディレクターとプロデューサーを務める、プラチナゲームズ株式会社の中尾裕治氏に本作の世界を再び案内していただきます
- 『NINJA GAIDEN 4』は 10 月 21 日に Xbox Series X|S、Xbox PC、Xbox Cloud 向けに、Xbox Play Anywhere に対応して発売します。Game Pass でも発売初日からプレイ可能です。
黒龍の瘴気によって魔都と化した東京の一角。無数の戦闘員を抱える「龍神党 (りゅうじんとう)」による絶え間ない攻撃を受け、窮地に立たされるヤクモ。頼りの綱である、癒しをもたらす「神薬 (しんやく)」も底を付きつつある中、彼は流れるような動きで「鵺の型 (ぬえのかた)」を発動し、遠ざかりつつあった戦いの流れを、大きく手繰り寄せる一撃を繰り出していく――
驚くほど奥深く、自由なアクションが眼前に広がったのは、つい先日のことでした。プラチナゲームズ本社の会議室の一つに案内された筆者は、「Xbox Games Showcase」で続報が発表される『NINJA GAIDEN 4』のより詳しい話を伺うべく、ゲームの冒頭部分の先行体験に加えて、本作のプロデューサーとディレクターを務めるプラチナゲームズ株式会社の中尾裕治氏に取材を願い出、再び本作の世界を案内していただく機会に恵まれました。「Showcase」内の映像で判明した、リュウ・ハヤブサの見せた新たな技については「今後の発表をお楽しみに!」とのことでしたが、その日知りえた本作の新情報、そしてインタビューを通して知ることとなった中尾氏の想いを以下に書き記します。

新時代の「NINJA GAIDEN」を探求
基本的な操作方法を改めて確かめていくうえで特に印象的だったのが、「NINJA GAIDEN」シリーズの魅力の一つであり、瀕死の敵を一撃のもとに葬る「滅却 (めっきゃく)」が、さまざまなコンボの途中であってもあまりに滑らかに差し込めたことでした。
「本作は色々なことが新たに出来るようになったのが魅力のひとつと捉えています。遊びの深みや幅、そして広がり方に加え、プレイヤーの練度によって高められる技術についても今作では特に意識しています」と中尾氏は言います。その声色からは『NINJA GAIDEN 4』を手に取り、超忍を目指すであろう皆さんが、本作の新要素をどのようにプレイスタイルへと取り込んでいくのかに大きな期待を寄せていることが伺えます。上達をすればするほど、信じられないようなアクションやコンボを組み立て、そして実行できるようになる。そうした高い表現力を本作が持ち合わせていることは、間違いなさそうです。
迫りくる敵をヤクモの冴えわたった剣戟で屠っていく途中、『NINJA GAIDEN 4』のアクション体験を取り巻くユーザー インタフェースに目を向ける余裕が、しばらくの間生まれました。そこで発見したのは、どのようなアイテムを使用するにあたっても、本作には様々な導線が丁寧に張り巡らされている、ということでした。中尾氏によれば「レスポンスをしっかりと意識した作りを狙った」本作では、旧来の「NINJA GAIDEN」でもお馴染みのメニューに加えて、新たに採用されたラジアル メニューから好みのアイテムを自由に選択、使用することが可能となっており、さらには指定のボタンを軽くタップすることで最後に使用したアイテムを間隙なく再使用できるような仕組みも用意されていました。戦闘の流れを断つことなくアイテムを巧みに駆使することを可能にする、まさに最新の「NINJA GAIDEN」としての体験を開発陣が目指した結果が本作で確かに結実していることが分かります。
世界観も、新たな主人公であるヤクモが登場したことで、細かな部分に変化が見受けられます。『NINJA GAIDEN 4』では主人公が龍の一族ではなく、新たに登場する「鴉一門 (からすいちもん)」の出身であるため、各要素の見た目が一新され、一例として機械仕掛けの「社 (やしろ)」がステージの各所を飾るようになりました 。社はショップ、そして遂行が完了すると忍貨を含む報酬が受け取れる「忍務 (にんむ)」の受注やオペレーターとの雑談までもが可能となっていることから、鴉一門の活動を強力にバックアップするシステムとしての役割が随所から見受けられます。

進化した「NINJA GAIDEN」
序盤の一部を抜け、最初の戦いの舞台へと降り立ったヤクモの目に飛び込んできたのは、1 月の「Developer_Direct」の映像内でも発表されていた、瘴気によって悍ましい姿へと変貌してしまった東京の街並みでした。鴉一門の若き天才忍者であるヤクモは「NINJA GAIDEN」シリーズでもおなじみの、壁を自在に走破する「無影脚 (むえいきゃく)」や、高い地点へと昇る際に必須な「飛鳥返し (あすかがえし)」といった技術にも精通しています。高低差の激しいビル群をものともせず、任務の遂行のために龍神党の一派を華麗な、どこか懐かしい立ち回りで超えていき、そしてさらには「暗殺」アクションで、敵の本体と接敵するまえにも切り崩しを図るヤクモ。最初のステージの序盤は、順調に攻略が進みました。
プレイを進める内、ヤクモの初期動作へと徐々に慣れていく感覚とともに、もっと多くのアクションを学びたい、という渇きを徐々に感じていくことでしょう。その渇きを潤してくれたのは、最初のエリアの序盤を含めた各所で、忍貨と引き換えに体術を教えてくれる先輩忍者「タイラン」でした。タイランからは「飛燕 (ひえん)」や「飯綱落とし (いづなおとし)」、そして「絶技引導 (ぜつぎいんどう)」といった「NINJA GAIDEN」シリーズならではのアクションを学ぶことが可能で、さらにはアクションに初めて触れるプレイヤーにとっても嬉しい、「個別トレーニング」をそれぞれの体術に対して行うことができます。多岐にわたる「NINJA GAIDEN」のアクションは『NINJA GAIDEN 4』でも健在で、タイランによる指導によってプレイヤーは徐々に身体を慣らしていくことが可能となります。さらに、タイランはこれまでの「NINJA GAIDEN」からは一味違う、最新の体験をもたらす様々な技も伝授してくれるようです。
本作から登場するものでも物語の序盤から修得でき、『NINJA GAIDEN 4』での体験をより深みへと導く体術の一つに、敵の攻撃に合わせて攻撃し、攻撃を弾いた後、素早く追加ボタンを入力することで敵を一気に切り伏せる「虎搏 (こはく)」があります。中尾氏からは「虎搏を決めると対象が倒れずとも「血塊 (けっかい)という、過去作でいうエッセンスを強制的に落とすので、そのまま絶技引導へと繋げる場合、もしくは切り抜けで作り出した有利からさらなるリターンを取る行動にも繋げることができる」とコメントをいただいていることからも、本作では敵の動きを熟知するにつれて、プレイヤー自身の実力によって戦闘の流れをより強く引き寄せ、アクションの起点を多く生み出すことが可能となるようです。

鵺の型と、その真骨頂
体験が進むにつれて、鵺の型の特性をより詳しく説明してくれた中尾氏。ヤクモが鵺の型を発動すると、全ての操作が対応する鵺の型のアクションへと切り替わることから、その変化と価値を戦闘の中でどのように活かすかを見定めることが肝要とのこと。「たとえば鵺の型を発動しながらジャンプをすると、ヤクモは地面に突き刺した太刀を伸ばし、空中で安全に敵の様子を伺うことができます。この状態から攻撃に転じるようなアクションもいずれ覚えていきますが、基本的には無敵状態で一息つきつつ、敵の様子を伺うときの技術の一つとして活用してみるのが良いかもしれません」と、戦闘を仕切り直す際の立ち回りにおいても、鵺の型が新たな方向性を指し示していることを明かしてくれました。
さらに鵺の型には、一部の敵の繰り出す強攻撃を防ぎ、普段はスーパーアーマーを纏っている敵にも一時的にのけ反りを発生させられるようになるカウンター攻撃「崩撃 (ほうげき)」という要素が含まれていること、そしてその妙についても中尾氏は説明してくれました。「例えば、少々注意深く安全に敵の動きに対処したいのであれば、鵺の型による遠距離攻撃を敵の強攻撃に合わせられれば比較的簡単に崩撃を発動することが可能でしょう。ただし、遠くから技を使った対価として、今度はのけ反り状態の敵に対して十分な追撃を加えづらくなる、というシーソー ゲームへの対処が次に発生します。プレイヤーの皆さんには、それぞれお気に入りのスタイルを見つけ出してもらえれば嬉しいですね。鵺の型に必要なゲージを温存しつつ接近攻撃を狙うか、もしくは鵺の型の技の一つであり、太刀を伸ばす「延伸攻撃 (えんしんこうげき)」を行うかを、お好みで選択できるような奥深さが『NINJA GAIDEN 4』の戦闘にはあります。一つひとつのアクションを取っても、繋げ方を含めたニュアンスについて無限に語れてしまうので困ってしまいます(笑)」

こうした特徴に加え、敵のガードの上からでもダメージを貫通させることのできる、鵺の型。ゲージに依存することから乱発連発は難しいものの、使いどころを見定めることで生存率を含め、『NINJA GAIDEN 4』の体験を大きく昇華させることが可能です。というのも、記事の冒頭を飾っているのは、練度が圧倒的に足りないながらも、ステージの先で待ち構えるボス戦を少しでも体験すべく、コントローラーを中尾氏に委ねた後の出来事で、突然変貌し、絶望的に思えた局面からでも様々なテクニックを最大限に駆使し、打開を成し遂げたヤクモの姿を見せつけられた時のお話なのです。
「最初のステージの特定のエリアは大量の敵が登場しますが、鵺の型を戦いに織り込むことで難易度が大きく変化するのが分かると思います」と中尾氏は持ちうる技を上手に使用することの大切さを説きます。鴉の型のみならず、鵺の型もさまざまなコンボがあり、選ぶアクションによってダメージや欠損確率が変化するため、居合わせた状況に最も適した選択を行っていくことが求められます。底知れぬ戦闘の奥深さに圧倒されつつ、同時に中尾氏のプレイによって顕現した『NINJA GAIDEN 4』における一つの頂点を仰ぎ見て、軽く絶望をする筆者。「プラチナゲームズとして Team NINJA さんとも一緒に次なる「NINJA GAIDEN」を作る中で、いつも話しているのが「現代とは思えない、難しいゲームを作ってしまったな」という思いがありまして。最近のゲームは遊びやすく、易しいものが増える傾向にあると思うのですが、敢えてその真逆を行っているのが『NINJA GAIDEN 4』なので、気を落とさずに (笑)」と中尾氏は笑顔でフォローをしてくれました。
武器技、飛螻蛄、そして「血殺」

鵺の型に加えて、新たに登場する各種要素も、『NINJA GAIDEN 4』での体験をより深みへと導いてくれそうです。「ヤクモが最初手にしている「鬼刃建御名方」は妖刀であり、鵺の型の発動に血のエネルギーを使っているんです」と中尾氏は武器の成り立ちを解説します。「今作では敵の血や自身の血を吸わせていくことで、武器ごとに新しい「武器技」を、体術とは別に物語の序盤から習得することができます。初めて武器技を習得する際には四つほどから選べますが、この後にも数々の武器技が解放されていきます。鬼刃建御名方の場合は地上で放てる、飛燕のような技などが最初から習得できるので、是非プレイスタイルにしっくりとくる、お気に入りの武器技を見つけて行ってほしいですね」
最初のステージに登場した次なる要素は、ヤクモが空中を自在に飛び回る際に使用するいわゆるグラップリング フック、「飛螻蛄 (とびけら)」でした。最初はあくまで移動にのみ使用されるものと思いきや、なんと戦闘においても欠かせない道具とのこと。「飛螻蛄には単にマップ移動のためだけではなく、高所から狙ってくる敵へと接近するためなどのアクロバティックな活用方法が存在します。まさに縦横無尽に、思うままに戦場を駆け巡るための道具になり得るのです」、と中尾氏は本作におけるワイヤー アクションの可能性を仄めかします。
さらには新登場となる、「乱殺ゲージ (らんさつげーじ)」が最高潮に達したときに発動できる「乱殺状態 (らんさつじょうたい)」についても、中尾氏の解説は及びました。「本作では攻撃を当てたり、受けたり、滅却を発動させ、果敢に戦い続けることで乱殺ゲージを溜めることが可能です。攻撃をせず、逃げ回るとゲージは減っていきますので、この能力を使用する場合にはアグレッシブに攻め続けることが求められます。ゲージが溜まることで発動できる「乱殺状態」では、特定の鵺の型の技を繰り出すことで敵を一刀のもとに切り伏せる「血殺 (けっさつ)」が使用できるようになります。鬼刃建御名方の場合は延伸攻撃を使用することで血殺が成立しますが、どの血殺も非常に気持ちの良い、逆転の一手となるように作られています」
『NINJA GAIDEN 4』の体験が無事に終了した後、筆者は中尾氏に『NINJA GAIDEN 4』の深いお話を伺うべく、インタビューを実施しました。
『NINJA GAIDEN 4』プロデューサー & ディレクター 中尾裕治氏インタビュー

Q. これまでの「NINJA GAIDEN」シリーズではリュウ・ハヤブサが主人公として活躍してきた中、『NINJA GAIDEN 4』には新たな主人公としてヤクモが登場することが報じられてきました。今作ならではの独自アクションを駆使して活躍するヤクモがお披露目になったことで、改めてヤクモというキャラクターの魅力を教えてください。
中尾氏: 今回、新しい主人公にしようと思った理由としては、「NINJA GAIDEN」シリーズが長らくの休眠の末、久しぶりに出すタイトルであることが大きいと感じています。これまで「NINJA GAIDEN」をプレイしてくださってきたファンの皆さんは、シリーズにおける展開を追っていてくださると信じる中、その上で新たにシリーズをプレイしてみたい、と考える新規プレイヤー層の皆さんがまっさらな体験を始めるにあたって、同じ目線に立ち、同じように成長をしてくれるキャラクターを創り出したかった、というのが Team NINJA、そしてプラチナゲームズの想いです。そういった願いを込めて作られたのが、本作の主人公であるヤクモなんです。
加えて、これまでの「NINJA GAIDEN」の原体験をする、というのもとても価値のあることだと思いますが、新旧のファンの皆さんが期待するところは、これまでの体験をさらに超えた、その先にある新しい「遊び」なのではないか、と私たちは考えました。そうした想定を踏まえた結果、心機一転の、でもどこか懐かしさを残すゲームを生み出すための重要な柱として新主人公のヤクモが据えられました。
ヤクモはシリーズにとっても新しい、ド派手な表現を楽しめる鵺の型を駆使するアクションを操るだけにとどまらず、これまでの「NINJA GAIDEN」にもあったような細やかなテクニックも継承しており、より一層繊細な遊びを実現しています。『NINJA GAIDEN 4』の特徴のひとつとして、アクション ゲームでやりたかったことを全て叶えられる存在へとヤクモを仕上げられたと思っているので、是非彼の能力を、プレイヤーの皆さんなりに、思うままに開放してあげて欲しいなと願っています。

Q. 『NINJA GAIDEN 4』を遊ぶ中で、あらゆる要素が念入りに調整されていて、手ざわりが今の世を生きるゲーマーに向けて最適化されているように感じられました。体験を新しくしていくうえで、戦闘面における葛藤や悩みなどはありましたか?思い出深い苦労について是非教えてください。
中尾氏: キャラクターの移動操作系、とでも分類すべきアクションでしょうか。そのレスポンスの部分については一番苦労をしました。これまでの「NINJA GAIDEN」においては移動、走り、ジャンプ、攻撃からのキャンセル、裏風などの様々な移動操作系アクションがあり、それぞれに人間らしい、確固としたグリップ感があったように思います。その分だけ、重厚で直線的な動きが強調されて表現されていたので、よりハイスピードなアクションを求める場合はどうしてもレスポンスをさらに高める必要がありました。ただし、これにはシリーズ独特のグリップ感を丁寧に継承しつつ、初めて「NINJA GAIDEN」を手に取るプレイヤーの皆さんにとっても馴染みやすいようレスポンスの向上を行う、という二つの要素を、絶妙なバランス感覚のもとに調整する必要があるわけでして……。結果的にいえば、手ざわりとしては非常に親しみやすいものでありつつも、往年のシリーズ ファンの皆さんにとっても手に取った瞬間「あ、そうそう。こんな感じだった!」と直ぐに思ってもらえるような体験が出来上がりました。この調整は Team NINJA さんとの相談にかなりの期間を費やしたしたうえで、満足のいく形に納まってくれたと感じています。

Q. シリーズにとっては約 13 年越しのタイトルである『NINJA GAIDEN 4』が世に出ることで、これからの「NINJA GAIDEN」、ひいてはゲーム業界にどういった影響が出たら嬉しいと思いますか?
中尾氏: 少し個人的な視点で話をすると、私は Play Station 2 から Play Station 3 までの 3D スラッシュ アクション黄金期に育ってきた世代なんです。そんな世代からすれば、最近は遊び慣れたジャンルのゲームが減ってるな……と、どうしても思うことがありまして。その代わりといってはなんですが、ソウルライクなゲームが人気を博してきているという風にも感じているんです。もちろん、ソウルライクも様々なタイトルをプレイしており、大変楽しませてもらってもいます。ただ、スラッシュ アクション黄金期にあったような、元祖 3D スラッシュ アクションとも呼べるような体験が最近あまり出来ていない、というのも一つの真実かなと。勝手な妄想かも知れませんが、アクション ゲーム好きの方は、みんなそろそろ遊びたくなってきてるんじゃない? と私は思っているわけです (笑)。本作はそういった方々にガツンと刺さるようなゲームになったかな、と感じているので、新たなスラッシュ アクションの一つとして歴史に名前を刻めたら嬉しいですし、『NINJA GAIDEN 4』を起点に、このジャンルを大いに盛り上げられるようなムーブメントが起こせたらなお良いな、とも思っています。

Q. 『NINJA GAIDEN 4』が Xbox Play Anywhere に対応し、Xbox PC、Xbox Series X|S、Xbox Cloud、そしてさまざまなデバイス、さらにはさまざまなプラットフォームで楽しめることについて、お考えをお聞かせください。
「NINJA GAIDEN」シリーズは、過去には携帯機や色々なデバイスへの移植がされているという背景があります。そのうえで元祖『NINJA GAIDEN』はXboxからスタートしているIPであり、それが改めてXboxに帰ってきたうえで、幅広い遊びの選択肢が最初から提供出来るのは、プレイヤーの持つさまざまなニーズに対して細やかな対応が取れるという点ですごく良いと思っています。発売したその日から様々なプラットフォームで、さらには家でも外でも『NINJA GAIDEN 4』が楽しめるということで、これは現代ならではの幸せなんじゃないかとも。もちろん、本作は難しいゲームなのでガッツリと集中したいときはご自宅で、そしてちょっとお話を進めたい時には外出時にでも、と楽しみ方に幅が持たせられることは良いと思います。個人的にも多様な遊び方をする性分でして、遊び方が自由に選べることで助かっている側の人間なので、その価値はよく理解しているつもりです。
Q. ゲームをプレイしてみて、これまでの「NINJA GAIDEN」らしい体験に加えて、鵺の型を発動することで型破りな攻撃手段を楽しめることが『NINJA GAIDEN 4』の魅力のひとつであるようにより強く感じます。そこでお聞きしたいのが、鵺の型のアクションを修めたゲームプレイがキャラクターのポテンシャルを 100% 引き出せているとして、筆者のようにこれまでの遊び方で突き進もうとした場合は、どうなるのでしょうか。
まず、本作の構造として、今までの「NINJA GAIDEN」として遊びに加えて、鵺の型への瞬間的にスイッチングするスタイルを採用することで、基礎的な部分をこれまでの「NINJA GAIDEN」としての体験で固められたのが『NINJA GAIDEN 4』の一つの魅力だと考えています。

ただ、今回プレイしていただいたステージは序盤も序盤であることから、鵺の型をあまり使用せずともなんとか切り抜けられるものと考えていただくのが良いでしょう。ステージが進むにつれて徐々に気づきを得て、これまでの攻略方法に鵺の型を上手に織り交ぜていくことで、本作がより楽しめるようになる設計を本作は心がけています。なにせ、新旧の遊びのどちらも一気に習得することになると、取り込まなければならない要素がどうしても増えすぎてしまいます。学んでいる間も敵は容赦なく襲い掛かってくるため、難易度が跳ね上がってしまうようにも感じられてしまうでしょう。少しずつ鴉の型、そして鵺の型と触れていき、それぞれの長所を段々と理解していくことで、最終的には『NINJA GAIDEN 4』という、まったく新しい体験がその先で待ち構えている、とお考えください。
本作ではゲームプレイを楽しんでいただくにあたって、全ての要素が必要不可欠なものへと変化していく折々の瞬間をプレイヤーとしても感じられるような設計が心がけられています。つまり、質問にお答えするのであれば、最終的にはどちらのポテンシャルも 100% 引き出すことで、『NINJA GAIDEN 4』が本領を発揮し始める、ということです。まさしく最新の「NINJA GAIDEN」にふさわしい体験になるので、是非極めてみてください!
中尾氏、ありがとうございました!