『Resonance: A Plague Tale Legacy』が単なる『A Plague Tale 3』にとどまらない理由

Resonance: A Plague Tale Legacy』では、愛されてきた「A Plague Tale」シリーズが大きな飛躍を遂げます。ステルスを軸にした『A Plague Tale: Innocence』と『A Plague Tale: Requiem』の冒険を経て、開発チームが同じ路線を進むと予想していた方もいるかもしれません。しかし『Resonance』はシリーズを新たな方向性、すなわち本格的なアクション アドベンチャーへと推し進めています。

中核となるゲーム メカニクスの再構築から、忘れ去られた世界の探索まで、Asobo Studio のプロジェクト チームに、2作目『Requiem』の後で従来の型を打ち破るために何が必要だったのかを振り返ってもらい、これまでとは大きく異なる旅を作り上げるうえで得た知見を語ってもらいました。

――似たスタイルで高い評価を受けた 2 作品を作った後で、なぜ今、方向性を変えたのでしょうか? また、完全な新規 IP にするのではなく、なぜ「A Plague Tale」の世界設定を引き継いだのでしょうか?

デイビッド デディーン (David Dedeine) 氏 – Asobo Studio 共同創設者 (以下デティーン氏) :

この質問には本当にさまざまな側面があります。というのも、『Requiem』の最後でユーゴが迎えた運命と直接関係していると思うからです。あれは誰にとっても本当の意味での「結末」だったので、実際の『A Plague Tale 3』を作るという選択肢はないことがかなり明確でした。また、私たち自身、ほかの種類のテーマや題材、雰囲気を探求する必要性も感じていました。

そこでいろいろなアイデアが出てきたのですが、チーム全員が  (『Resonance』の主人公であり、「A Plague Tale」ではおなじみのキャラクターである)  ソフィアを気に入っていました。キャラクターを作ってみたら、もともとは相棒役として生まれたはずなのに、「このキャラクターは本当にいい」と気づく、そういう瞬間がありますよね。彼女には、まだできることがあると感じたのです。ソフィアは、以前の主人公であるアミシアと比べると、より行動的で、ある意味ではより攻撃的な性格をしています。私たちは戦闘を重視した、よりアクティブなゲームプレイにしたいと考えていたので、彼女はまさにうってつけの存在で、本作の方向性にとても相性のいいキャラクターでした。

たとえば、(「A Plague Tale」の背景設定に登場するキャラクターである)  バシリウスを中心にしたゲームでは、あまりにも『A Plague Tale 3』のように感じられたでしょうし、私たちは変化をつけたいとも思いや、より戦闘要素を前面に押し出したいという欲求も存在していました。そこで、そのアイデア自体は残しながら、異なる 2 人組、異なるタイプの物語、そして異なる旅にしたのです。要するに、少し型を破りたかったのです。

当初、物語はもう少しライトで重すぎないものにしたいと考えていました。実際、間違いなく以前よりは軽いのですが、だからといって幸せな物語ではありませんよ! それが私たちらしさですし、結局のところ、いつかは自分たちが最もよく知る世界に呼び戻されるものです。物語の面では、キャラクターや旅が変わっても、似たようなトーンを維持しようとしました。ただ、純粋なステルス ゲームではなくなり、アクションや戦闘の要素がずっと大きくなったことで、ゲームの構成そのものが大きく変わりました。それはストーリーの組み立て方、レベル デザイン、シネマティック、キャラクター同士の掛け合いなど、あらゆる要素に影響を与えています。

――ジャンルを変えることで、どのような課題や可能性が生まれましたか?

デティーン氏:

私たちが描こうとしていた世界は、古代ミノア文明から強い影響を受けてはいるものの、そもそも既存のものではありませんでした (ミノア文明自体、現代ではかなり忘れられていますが)。そのため、世界観、その仕組み、文明など、作り出さなければならないものが非常に多く存在していました。プレイヤーが発見するものはすべて、デザインし、考案する必要があったのです。『A Plague Tale: Requiem』では、ネズミを除けば、それ以外のものは現実世界に存在する場所により深く根ざしていました。そのため、これは非常に大きな挑戦でした。

キャロル アン バニュルス (Carol Ann Bañuls) 氏 – リード ライター:

一番難しかったのは、ソフィアの物語の中で「疫病」にまつわる設定を尊重することでした。今回は、その設定をさらに広げることになるからです。ここでのマキュラ  (疫病そのもの) は、これまでとは異なる姿をしており、私たちにとっても新しいものです。ですから、それをどう成立させるのか、しっかり理解したいと考えました。『A Plague Tale: Requiem』では、ネズミが非常に重要な存在だったこともあり、これは興味深い部分であると同時に、私たちにとっての挑戦でもありました。

ヴァンサン トリネル (Vincent Trinel)  氏 – レベル デザイナー:

技術的な面でも挑戦がありました。アミシアの場合、マップ内のあらゆるものが状況に応じて機能するようになっていて、彼女が登れる場所をこちらで指定する必要がありました。わかりやすくするために白いマーカーを使用し、「ここは登れます」とプレイヤーにはっきり伝えていたのです。今回は基本的にその逆です。プレイヤーはどこでもジャンプしたり、登ったりできます。今度は逆に、プレイヤーがどこまで行けるのかに注意しながら、最大限の自由を残しつつ、ある程度制限することが課題になっています。今回はグラップリング フックがあるため、10 メートルほどの高さまで登ることができます。たとえば『Requiem』の追跡シーンでは、反射神経が求められる場面はスクリプト (イベント処理) で作られていましたが、今回はキャラクターが機敏に動けて、どう行動するかもプレイヤー次第です。そのため、プレイヤーにより大きな挑戦を突きつける作りになっています。

――周囲のストーリー以外で、「A Plague Tale」ファンが『Resonance』をプレイしたときに馴染みを感じられる部分はありますか?

アンナ デミトリウ (Anna Demetriou) 氏 – ソフィア役:

トーンは「A Plague Tale」に近いと思います。私にとってはテーマの部分ですね。描かれる内容が違っていても、テーマこそが「A Plague Tale」シリーズの心臓部なのです。かなり重いテーマではありますが、共感できるものでもあります。表現方法が変わっても、『Resonance』では今でも喪失や悲しみをはじめ、本当に多くのことを掘り下げていると思います。

マルコ プリチェッリ (Marco Puricelli) 氏 – キャラクター アーティスト:

『Resonance』では、これまでの「A Plague Tale」シリーズとはまったく異なるものをお見せしていますが、それは意図したことです。ファンの皆さんにちょっとしたご褒美を届けることにもなりますが、同時にシリーズの成功を支えてきたものを手放すつもりもありません。私たちのアート スタイル、絵画のように見える息をのむような景色、濃い霧、ボリューメトリック ライティング。こうしたものは、私たちが常に大切に見せようとしている要素であり、絶対に残したいものです。それらはシリーズだけでなく、スタジオそのもののビジュアル アイデンティティの一部でもあるからです。

Resonance: A Plague Tale Legacy』は 8 月 27 日に XBOX Series X|S、XBOX on PC、Game Pass 向けに登場します。XBOX Play Anywhere に対応しており、追加費用なしで XBOX コンソールと Windows PC の両方でプレイが可能です。

※この記事は米国時間 8 月 20 日 に公開された“Resonance: A Plague Tale Legacy – Why This Is Far More Than A Plague Tale 3”を基にしています。

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