より優れたライトセーバー体験の構築 - 前作のあらゆる面を改良した『Star Wars ジェダイ:サバイバー』

概要

  • 『Star Wars ジェダイ:サバイバー』の開発ディレクターであるスティグ アスムセン (Stig Asmussen) 氏が、今回の新作に施された無数の改良点について語ってくれました。
  • 広大なハブ ワールド、強力なフォース パワー、新たな戦闘スタイルなど、『スター・ウォーズ』ファンやゲーマーを魅了する要素が多数盛り込まれています。
  • Xbox Series X|S 向けの『Star Wars ジェダイ:サバイバー』は、Microsoft Store で現在予約受付中です。

先日、『Star Wars ジェダイ:サバイバー』に 3 時間ほど触れる機会に恵まれました。本作は、『Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー』の待望の続編として、2023 年 4 月 28 日に Xbox Series X|S で発売予定です。

さて、前作は非常によくできたゲームでしたが、欠点がないわけでもありませんでした。ファスト トラベル (瞬間移動) 機能がなく迷いやすいマップ デザインや、一貫性に欠ける戦闘の難易度、道を外れた先のご褒美が色違いのポンチョ (苦笑) といったことなども度々ありました。Respawn Entertainment の開発陣も同じようなことを感じていたようで、『Star Wars ジェダイ:サバイバー』のディレクターであるスティグ アスムセン氏は、そういった欠点についてかなり率直に話してくれました。結論から言うと、(私のような) ファンが求めていたもの、そして批判されていた点の多くは、Respawn も最初からそうすべきだったと認めている部分でした。今作では、そのひとつひとつを改善することを目指しています。


「フォーカス テストはいくらでもできますが、何百万人もの人がプレイするとなると、話は別です」


「ゲームを作る際、それがどんなものになるかは、実際に世に出るまでわからないものです」とアスムセン氏は語ります。「フォーカス テストはいくらでもできますが、何百万人もの人がプレイするとなると、話は別です。皆さんが考えていたことの多くが検証され、ブラッシュ アップできそうな点も確認できました。そのひとつが、ファスト トラベル機能です」。

アスムセン氏の話によると、開発チームは当初、このような機能に反対していたそうです。一度探索したエリアに戻って新たな能力で新たな道を切り開く “メトロヴァニア” のゲーム デザイン に忠実でありたい、ゲームを一本道に進めるのではなく、複数のエリアにわたって展開させたいと考えていたからです。問題は、『Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー』がファスト トラベルを中心に設計されていなかった、あるいは、そのような機能を搭載するようには作られていなかったことでした。しかし、ファンからのフィードバックを受け、Respawn が続編の開発に着手すると、初日からファスト トラベルの機能が検討されることになりました。嬉しいことに、『Star Wars ジェダイ:サバイバー』では各レベルをより直感的に移動できるようになり、その結果、遊び応えも増しているように感じられます。

ハブ ワールドの定義も、前作から大きく拡張されたもののひとつです。前作では、宇宙船のマンティスの中に限定されていました。クルーと話したり、コレクションを見たり、物に触れたりはできますが、それだけです。それはそれで、主人公を中心に展開する物語にはうまく収まっていましたが、今作のハブ ワールドは、より壮大なストーリーにふさわしく、大幅な拡張を遂げています。 今回、試遊した部分では、カルは惑星コボー (Koboh) の小さな町、ランブラーズ ランチ (Rambler’s Ranch) に住んでいます。ジェダイの最後の生き残りという重責を担いながらも、地元の人々のために少しずつ町を良くしていこうとしています。今作では、『スター・ウォーズ』の実写ドラマ『ボバ・フェット』などで見た物語のような、宇宙西部劇っぽい趣を持ち始めます。カルは元々、この小さな町の保安官となって治安を守り、忌まわしい盗賊たちを一掃することを目的としています。こうした背景により、『スター・ウォーズ』の豊かな世界観の上で、より具体的で没入感のあるプレイが楽しめるのです。さらに、種を集め、区画を設定し、町の真ん中で庭を育てることもできます (ジョークではなく、本当にです)。これはもう、ひとつのストーリーを追体験するというより、カルの人生を生きるような感覚です。

前作の見どころのひとつに、カルの仲間になる数人のキャラクターがいましたが、その魅力をさらに拡大すべく、ランブラーズ ランチの町にはゲームの世界に彩りを加える地元の人々がたくさん登場します。厩舎を経営するモージー シンマロン (Mosey Cimmaron)、地元のカンティーナで音楽を奏でる DJ のアッシュ ハヴィ (Ashe Javi) と DD-EC、早口のユーモラスなドロイドのバーテンダー MXNK-6、化粧品を売ってくれるランブラーズ・ランチの事実上の市長ドム デンドラ (Dom Dendra) などです。


「すべてのカスタマイズ機能を”ライトセーバー仕様”にしたんです」


前作では若干後回しにされた感があったライトセーバーのカスタマイズも、今回、開発チームが力を入れて作り上げた大きな部分です。自分だけのライトセーバーを作るために、様々なカラーやパーツを集めるのは楽しいのですが、(前作では) それ以外のカスタマイズ要素が不足していました。

「前作の “カスタマイズ” 要素は後回しにされたところがあり、開発のかなり終盤から追加されたんです」とアスムスン氏は話します。「最初にゲームが完成した際、一緒にプレイしていたのですが……少しご褒美のバリエーションが心許なくて。BD-1 やマンティスのスキンはありましたが、スキン以上のものではなかったですし、それに皆気付いていたんだと思います。でも、チームで検討した中で正解だったと思うのは、ライトセーバーのカスタマイズの仕組みをより広範に適用することです。実際、評判も上々でした。そこで、今作ではすべてのカスタマイズ機能を”ライトセーバー仕様” に統一する判断に至りました」

BD-1 のカラーだけでなくパーツを交換したり、カルの顔や髪、個性的な衣装をフル カスタマイズしたりと、ゲームに触ってみるとその変化がよくわかります。カルの冒険をより身近に感じられるように、あらゆるものに新しい選択肢が設けられているのです。もちろん、ライトセーバーのカスタマイズも健在で、気分に合わせてパーツを付け替え、無限にいじくり回せるという『スター・ウォーズ』ファン垂涎の仕様になっています。

前作で苦労した点としてアスムスン氏が挙げている、ゲーム内での道しるべも改善されています。プレイヤーからの貴重なフィードバックを受け、マップの改善が開発サイクルの初期段階で追加され、よりプレイヤーの要望に近いものが実現しました。オープン ワールドを期待してはいけませんが、職人芸のレベルで選択肢と探索が組み込まれており、よりスムーズに、より自由な解釈でプレイすることができるようになっています。

「わかりやすさやマーカーを追加できるようになったという点で、マップには大きな改良が施されました。今作では BD-1 に双眼鏡が搭載されており、周囲をスキャンしてビーコン ポイントを投下できるんです。次にどこに行けばいいのか、全体的に見やすくなりました。前作から学んだこと、改善したことが全体的な体験を向上させています」と、アスムスン氏は語っています。

一方で、Respawn は前作の長所も認めています。壊したり、作り直したりするのではなく、より良く洗練すべきである部分です。その柱のひとつが『Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー』の優れた戦闘システムで、ライトセーバーによる戦闘やフォースのアビリティに、予想外のソウル ライクなアレンジが加えられていることです。今作では、従来の要素にいくつかの新しいアイデアを加えて、より完成度を高めています。

アスムセン氏は次のように述べています。「前作で完成させることができなかったもののひとつに、二刀流があります。『Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー』ではゲーム後半に使えるようになるのですが、本来は標準のスタンス (構え) にしたかったもので、時間が足りないがために、あの特別仕様になったんです。でも、開発という点では多くの要素が既に出来て上がっていました。そうしたことから、二刀流は『Star Wars ジェダイ:サバイバー』に取り掛かってから、恐らく 6 週間以内には用意ができたと思います」


「カルは前作での冒険から何も衰えていないどころか、フォースやライトセーバーの力をより明確に把握しているように見えます」


前作のファンとしてすぐに気付くのは、今作の戦闘が非常に流動的であるということです。何がどのように進化したのかを特定するのは難しいのですが、あらゆる手触りが格段に良くなっていると感じます。その一部は、ストーリーにも関係していると筆者は想像します。今作でカルに会うときには、前回の冒険から 5 年ほど経っているため、彼には技を磨くための十分な時間が経過しているのです。また、一から学びなおすことを迫られることもなかったようです。カルは前作での冒険から何も衰えていないどころか、フォースやライトセーバーの力をより明確に把握しているように見えます。しかし、それはプレイヤーが学べる新たな戦闘のコツがないという意味ではありません。今作では、それぞれに特長があり、様々なタイプの敵に対抗するために使える 5 種類の「スタンス」が新たに登場します。

スタンダードなライトセーバーの構えであり、攻撃と防御のバランスが取れた「シングル」。クラウド コントロールに最適な「ダブル ブレード」。カルのライトセーバーが 2 本に分かれ、より攻撃的なプレイスタイルに適した「デュアル ウィールド (二刀流)」。力強くどっしりと構え、(ひと振りが大きい代償の代わりに) 大ダメージを与える「クロス ガード」。遠距離の敵にブラスターで対応する「ブラスター」の 5 種類です。

「『Star Wars ジェダイ:サバイバー』の最大の改良点は、5 つのスタンスを操れるようになることと、それぞれに採用するだけの特性が伴っていることです」と、アスムセン氏は解説します。「登場する敵の戦闘スタイルには相性が存在し、あるスタンスはある敵に対して、他のスタンスよりも早く攻略法を発見できるかもしれません。もちろん、すべての敵を一つのスタンスのみで倒すこともできます」

Respawn の課題は、ライトセーバーのような本来 “一撃必殺” の武器のバランスを取り、特にカルがジェダイとして成長した能力と、より文明的な時代の武器の扱いに長けた今、戦闘を楽しく感じさせ続ける方法を見つけることです。

「敵がライトセーバーを防ぐ様々な方法を導入します。ルーカス フィルムと協力し、ジェダイに挑むために基本的に装備されている戦闘員に、どのようなテクノロジーを与えられるかを考えました」と、アスムセン氏は説明します。「どのような『スター・ウォーズ』のテクノロジーを付与できるでしょう? ライトセーバーを遮断するシールドやエネルギー装置などです。敵の多くは一撃必殺で、隙を見計らえばよいのですが、でも、ほとんどの敵はそう簡単にはいかないと思いますよ」

「これがいつもの課題なんです。ライトセーバーを防ぐ道具をいかに自然に登場させるかに加えて、そうした道具が存在する理由をいかに物語に織り込んでいくのか。この点は、つねに気を付けて考えています。「そうそう、このゲームには四肢切断もあります」と、アスムセン氏は微笑しながら強調します。「ファンからの要望もあり、ルーカス フィルムから実装の許可を得ました」

また、より力を実感できるような調整もいくつか施されています。フォース プッシュとプルは、それぞれコントローラーの右トリガーと左トリガーに自然に連動し、無数の新しい戦闘機能と相まって、様々な方法で相手を倒せるようになっています。ストーム トルーパーをフォース プルで引き寄せ、空中に浮かせてライトセーバーを突き刺したり、ダッシュで往復しつつ様々な敵からのブラスター攻撃を受け流したり、敵を操って仲間を攻撃させたり……これはもう戦闘のサンド ボックスと言ってもよいかもしれません。

今回の取材イベントでは、開発チームで戦闘を担当したスタッフが実際にコントローラーを持ち、カルの能力を使いこなすことで、敵にどのようなダメージを与えられるのかを見せてくれました。5 種類のスタンスを使い分け、敵に接近してセーバーで斬り付けたり、最終レベルのフォース パワーを使って敵をまとめて足止めしたり、ピストルをチャージしてブラスターの連射を行ったり、といった具合です。


今回紹介したすべてが、カル ケスティスと BD-1 による、より壮大で、より洗練された、よりカスタマイズ可能な冒険をお約束します。


今回紹介したすべてが、カル ケスティスと BD-1 による、より壮大で、より洗練された、より奥深い冒険を約束してくれるでしょう。手触りの良い戦闘、魅力的なキャラクター、そして解き明かされることを待ち望む古代のミステリー。後者については、ネタバレの領域に入ってしまうのであまり多くは語れませんが、クレジットが流れるときに感嘆必至であろうことは十分に伝わってきました。

『Star Wars ジェダイ:サバイバー』はもう間もなく、2023 年 4 月 28 日に Xbox Series X|S 向けに発売予定です。前作の『Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー』をまだ体験していない方は、Xbox One と Xbox Series X|S の Xbox Game Pass で、今すぐプレイが可能です。

※この記事は米国時間 2023 年 4 月 3 日に公開された “Building a Better Lightsaber – Star Wars Jedi: Survivor Sees Respawn Improving Every Aspect of the Original” を基にしています。