『Grounded』1.3 アップデートでまったく新しいゲーム体験が作成可能に

これまで『Grounded』では、怒り狂った兵隊アリの大群から、何度も相対したくはない恐ろしいオオカミグモまで、相当数の不気味な虫たちを駆除してきました。ヤツらの生態や棲みかについてはよく知っていると思いますが、もし自分たちでその棲みかを設計して作ったり、ヤツらを撃退する新しい方法を生み出したり、あるいはまったく新しいゲーム体験を構築したりできるとしたらどうでしょう?

それらを可能にするのが、『Grounded』の「Make It And Break It」アップデートです。新しい「Playgrounds」モードでは、建設ツール一式を自由に使って、独自のレベルを一から作り上げることができます。既存の裏庭か空のサンドボックスを出発点として使用し、建物を作ったり、障害物や家具を置いたり、さらには好きなときに敵を出現させるクリーチャー スポナーを設置することだって可能です。

パズル、ミニゲーム、バトル アリーナなど、思いつくものは何でも作れます。まさに裏庭を活性化させる素晴らしい追加機能ですが、今回、Xbox Wire ではこのプレビューを体験し、最高にクリエイティブな新要素がどのように生まれたのかについて、『Grounded』チームに話を聞くことができました。

『Grounded』のゲームディレクターであるアダム ブレネッケ (Adam Brennecke) 氏によると、「Playgrounds」の追加は長い間の宿願だったそうです。MOD コミュニティーに刺激を受けた開発チームは、プレイヤーに独自の『Grounded』体験を作成するためのツールと、他の人が作ったものをシェアして試してみる機能を提供したいと考えました。

「この機能はかなり長い間、保留になっていたんです」と、ブレネッケ氏は話します。「人々に楽しまれているゲームの寿命を延ばす機会を提供するのは非常に重要なことで、それは『Grounded』にとっても変わりません。コミュニティの皆さんがこれらのツールを使ってどんなものを作り出すのか、ずっと見てみたいと思っていました」

ブレネッケ氏は強調しますが、『Grounded』の開発チームは比較的小規模で、新しいコンテンツを作るためのリソースは限られています。この 1 年、彼らは『Grounded』の中核となる体験を最大限高めることに注力してきました。それを踏まえると、既存のアセットを中心に構成されているクリエイティブな新要素は、プレイヤーに何か新しいもの (実際には、多くの可能性があるもの) を提供する最適な方法のように感じられます。

「『Grounded』1.0 では、最高のナラティブな体験を作ることに重点を置き、利便性のアップデートや、多様性の充実、魅力的な機能を追加し続けました。裏庭が充実し、ゲーム内のすべてのコンテンツが満足のいくものになったところで、次にやるべきことはこれだと思うようになったわけです」と、ブレネッケ氏は語ります。

それでは、「Make It and Break It」アップデートの核心である建設ツールについて説明しましょう。ここには、裏庭にあるほぼすべてのオブジェクトがそろっています。あらゆる葉、実験室の部品、大小の生き物など、草の一枚一枚に至るまで、すべての配置物を移動させることができます。このアップデートでは、「Gadgets and Gizmos」と名付けられた新機能も導入されており、これはカスタム スペースの仕組みを構築できるツールとなっています。

『Grounded』の QA チームはすでにツールを活用し、いくつかの素晴らしいレベルを作成しています。プレビューでは、波のように押し寄せる敵と戦う手作りのコロッセオや、音で生き物を識別する、音を使ったパズル ゲームを見せてもらいました。手を加えられる要素が大量にあり、配置できるオブジェクト数に制限がないというのは本当に素晴らしく、ブレネッケ氏と彼のチームは、プレイヤーたちにカオスへの招待状を与えようとしています。

「このアップデートの名前はぴったりです。いろいろなことを試し、壊して、何がうまくいくかを確認できるのが楽しみのひとつだからです」とブレネッケ氏は話します。「『Grounded』の開発ポリシーは、プレイヤーの周りに柵を設けないことです。皆さんに独自の創造性を発揮してほしいんです」

ブレネッケ氏はプログラミングの経験があり、物事を機能させる技術の虜です。氏が、昔『Quake』の MOD を作ったことを懐かしそうに話してくれましたが、『Grounded』でもこの建設ツールを使うことで、プレイヤーが同じように、ワイルドで奇抜なものを作れるようになることを望んでいます。これまで見てきたように、コミュニティが成果をもたらす可能性は高いでしょう。

「何が起こるか分からないのが MOD の力です」とブレネッケ氏は言います。「ツールを提供することで、誰かがあっと驚くようなものを作り、他の人がそれに夢中になるかもしれませんが、それがどんなものになるかは私たちには分かりません。それは、私たちが作った『Grounded』の体験よりも面白い可能性さえあるのです!」

このアップデートでは、『Grounded』の既存の要素にも調整が加えられています。開発チームは Burgle クエストを作り直し、新たな課題を追加しました。この変更により、新規プレイヤーが見逃しがちなゲーム序盤のシステムにも意識が向きやすくなっています。

熱烈な基地ビルダーのための新しい素材セットや戦闘の調整、プレイヤーにとって特に不便だった問題点の修正も行われ、タンポポのグライダーによるスロットの圧迫などがなくなります。

「Make It And Break It」は、『Grounded』プレイヤーにとってかなりのサプライズとなるでしょう。コミュニティの間では様々な憶測が飛び交っていますが、Obsidian はティーザー動画をあえて曖昧なものに止めています。あとは最新のツールに没入し、想像力を発揮するだけです。

「このアップデートは、プレイヤーが期待するものではないと思います」とブレネッケ氏は言います。「皆さんは、もっと『Grounded』らしいものを求めていると思いますが、それらも必ず別の方法で提供していく予定です。今後の展開にご期待ください」

※この記事は米国時間 2023 年 11 月 1 日に公開された “The New Grounded Make It and Break It Update Lets You Build a Whole New Game Yourself” を基にしています。