概要
- 4 月 29 日に決定した『Towerborne』の Xbox Game Preview、および Game Pass への登場に合わせ、期間限定イベント「シロのゴールデン ジャーニー」が開催
- 日本文化を取り入れた本イベントは 5 月 13 日まで開催予定
- バンドルを『骨董品の核 (Curio Core)』を使用して解放すれば、イベント開催後も限定アイテムを獲得可能
春の暖かな空気が冬を越した街と人を包み、心が浮き立つような季節がやってきました。四月の終わりから始まるこの特別な時期は、誰しもが待ちに待った「ゴールデン ウィーク」です。
高速道路はどこまでも続く車の列、そしてサービス エリアにはひと時の憩いを求めて立ち寄った大人たち、そして親の気も知らずか、ご当地グルメを笑顔で頬張る子供たちが。観光地は活気立ち、各々の故郷では「久しぶり。元気だった?」と労いの言葉があちらこちらから聞こえてくるようです。
ゴールデン ウィークは、誰もが忙しい日常を少し忘れ、束の間のひとときを求める特別な一週間なのです。
そんな「黄金の週間」が、『Towerborne』の世界にもやってきます。
ベルフリーで始まる、もう一つのゴールデン ウィーク
日本独自の文化であるゴールデン ウィークをテーマとし、『Towerborne』の世界で 4 月 29 日から開催される「シロのゴールデン ジャーニー」は新規キャラクター、新規アンブラの「ボシ」、そして新たなアイテムの数々に加え、NPC との共闘といった新要素までもが楽しめる期間限定のイベントです。プレイヤーは謎多き狐の面を被った NPC「シロ」と共に行動し、クエストを達成していくことで彼にまつわるストーリーを追いかけながら、和を意識した様々なイベント限定アイテムを獲得することができます。
今回、Xbox Wire Japan では『Towerborne』を世に送り出している Stoic スタジオのマーケティング部長を務め、「シロのゴールデン ジャーニー」の仕掛け人でもあるクリス “ヒロアキ” 原田 (Chris “Hiro” Harada) 氏に、イベントの着想からその詳細までを詳しく伺いました。

まずは簡単な自己紹介をお願いしたところ、原田氏は幼少期から日本を含めた数多くの拠点を転々としてきた、という特別な出自を語ってくれました。「実は、名前を二つ持っているんです。”ヒロアキ” は日本で与えられた名前で、そして “クリストファー” がアメリカで与えられた名前です。父は広島出身の日本人で、母がアメリカ人だったこともあり、幼少期はホノルル、ハワイ、そして大阪の間を転々としながら過ごしていました」と原田氏。「過去には日本の企業とお仕事をしていたこともありますし、日本とのつながりは、これまでに出来た友人たちを含め、今でもとても大切にしています」

そんな日本での生活経験もある原田氏が『Towerborne』にゴールデン ウィークをモチーフとし、NPC であるシロとの冒険を描く「シロのゴールデン ジャーニー」の構想を持ち込んだのは、これまで日本国内でゴールデン ウィークを満喫してきた自身の体験をより多くの人に伝えたい、という考えがあってのことでした。「なりゆきとしては、ごく自然な流れで物事が決まっていきました。なにせ、幼い頃からゴールデン ウィークの時期にはよく日本へ帰国していたことを覚えていまして。主に滞在したのは東京、大阪、そして広島ですが、どこで過ごしても特別な時間に感じられたのです。直近のゴールデン ウィークは妻も含めた家族で箱根に行きましたが、その記憶は今でも脳裏に鮮やかに焼き付いているくらい、素晴らしい体験となりました」と、これまでのゴールデン ウィークを原田氏は振り返ってくれました。
多様な文化と風習の集う『Towerborne』
原田氏が大切にしてきた日本への想いを、期間限定イベントとして『Towerborne』の中へと盛り込むにあたって、本作の多様な文化と風習に対する適応力、そしてゲームとしての姿勢が大いに役立ったことも分かりました。「私が Stoic に加わったのは 2024 年の初頭でしたが、その時点で『Towerborne』というゲームの豊かさ、そして果てしない可能性に驚愕したことを覚えています。ライブ サービス ゲームである本作では各々のプレイヤーが独自の物語を紡げることを大切にしつつ、同時に現実世界のさまざまな出来事や風習を取り込むことでより刺激的な体験を提供することをチームは意識しているんです」と日本の慣例であるゴールデン ウィークがゲーム内のイベントとして成立した理由を原田氏は詳しく述べてくれました。「期間限定イベントと銘打つことで、今回のような地域別の文化や風習をオーセンティックに祝う、『お祭り』が定期的に開催できるわけです。今回、日本の風習が企画の起点となったのは私が仕掛け人だったことと、開発サイクルがガッチリとかみ合ったことが理由ですが、今後も世界中から才能が集まる Stoic の姿を反映するような、多様なイベントを計画していこうと考えています」

原田氏の意思を受けてか、「シロのゴールデン ジャーニー」で獲得できる限定コスメティック アイテムには、日本にまつわる様々なデザインが随所に盛り込まれています。こうした「和」を意識した意匠は、いずれも原田氏のルーツとも密接に重なっているようでした。「幼い頃に過ごした日本国内における生活の中で、最も印象に残っているのが狐を題材とした民話でした」と、日本の古典的な物語の中でもメジャーな存在である狐を原田氏は挙げました。「広島に住む家族は神道を信仰していることから、時折連れられて参拝した京都の伏見稲荷大社や、街の傍らに立つ狐の石像がいつも身近に感じられました。イベントの主役であるシロ本人にはこうしたインスピレーションが盛り込まれています。また、イベント中に獲得できる防具セットの一つは、歌舞伎の衣装を意識した戦士像となるようにデザインされています。限定アイテムの中には、従来の戦棍ではなく和傘を振るうことができるようになるものもあり、随所において和のテイストが突き詰められていることが感じられるはずです」
「シロのゴールデン ジャーニー」開発秘話

「シロのゴールデン ジャーニー」のはしりとなったのは、原田氏が同スタジオのプロダクト ディレクターを務めるアレックス ハニセット (Alex Hunnisett) 氏、そして美術担当のチームを交えて資料を見直していたときに発見したコンセプト デザインでした。「ひとつの資料から目が離せなくなった私は、アート ディレクターのペドロ トレド (Pedro Toledo) 氏に思わず『このデザインをもとに、狐面を被り、忍装束を纏うキャラクターを描き出して欲しい』と頼んだことが事の起こりでした。本作には既にシャドウ ストライカーという、まるで日本のアニメから飛び出てきたかのようなクラスが既に存在していたことから、ここで新たに生まれたキャラクターであるシロは、ごく自然な形で世界観に溶け込んでくれたのです。より和風な見た目をさせたかったことから、武器には短剣ではなく『苦無 (くない)』を使用するシロですが、彼にまつわるストーリーはイベントを進めるにつれて掘り下げられていきますので、開催を楽しみにお待ちください」

今回、新たにお披露目となるのは、『Towerborne』で初めて実装される、NPC であるシロとの共闘システムです。その実現には Stoic のライブ オペレーション チームの献身があったと原田氏は言います。「ゴールデン ウィークをテーマにしたイベントを行いたい、と相談をしたところ、彼らは NPC との共闘システムをかねてより構想していたこともあり、イベントの開催に合わせて実装することを目指して動き出してくれました。この機能を初めて実装するシロは期間限定イベント中にデビューしますが、NPC との共闘という根幹部分は今後のアップデートでも進化を続けていくでしょう」
期間限定でも、プレイヤーの時間を尊重
期間限定イベントで得られる限定アイテムを開催終了後も獲得できるような救済措置を用意することで、プレイヤーの限りある時間を可能な限り尊重する形での開催を目指したことも、原田氏は説明してくれました。「クエストラインそのものを開始するには開催期間中の受注が必要ですが、イベント限定のコスメティック アイテムは『Shiro’s Stash』というバンドルを『骨董品の核 (Curio Core)』を使用して解放すれば、開催期間後であってもプレイヤーのペースで獲得していくことが可能になります。こうした措置は、プレイヤーの皆さんにフェアで、思いやりのあるサービスの提供したいと考えたチームの思いを反映した形になります。そもそもの開催期間も、日本でゴールデン ウィークが過ぎた後も一週間ほどは継続されることから、プレイヤーの皆さんにはバンドルを解放するか否かをじっくりと判断する時間を用意できていると嬉しいです」と原田氏は言います。
結び

最後に国内の、そして日本の文化や風習を好むプレイヤーへのコメントを求められた原田氏は、『Towerborne』の開発に込められた思い、そして今後もその世界における拠点であるベルフリーでの催しがプレイヤーを楽しませ続けてくれるであろう予感と共にインタビューを締めくくりました。「日本の皆さん、そして『Towerborne』に興味をお持ちの皆さんには是非一度、気軽にプレイをしてみていただけたら嬉しいです。本作は私たちが夢中になって遊んだゲームへのラブ レターとして生まれ、古き良き協力型ゲームの楽しさを現代でも体験できるよう、心を込めて制作しています。既にプレイしてくださっている皆さんには、シロとの共闘によって新たな楽しみが見つかることを。そして新たにプレイする皆さんには、友人や家族と遊んだあの懐かしい思い出がよぎるような素敵な体験ができるよう、一同願っています」
原田氏、ありがとうございました。