10 月 17 日発売『Keeper』: Double Fine が描く、言葉なき冒険の世界

概要

  • Xbox Games Showcase 2025 で世界初公開された『Keeper』。その独特な雰囲気で話題を呼んだこのタイトルは、リー ペティ (Lee Petty) 氏をクリエイティブ リードとし、Double Fine Productions によって開発中です。
  • 本作は、言葉を使わずに語られる三人称視点のアドベンチャーで、2025 年 10 月 17 日 (金) に Xbox Series X|S、Xbox PC、Xbox Cloud、Steam、Game Pass でリリース予定です。
  • Double Fine のマーケティング & コミュニケーション ディレクターである ジェームズ スパッフォード 氏(James Spafford) 氏による寄稿記事を通じて、『Keeper』の開発背景やアイデアの源泉に迫ります。

Double Fine のマーケティング & コミュニケーション ディレクター、ジェームズ スパッフォード (James Spafford) です。

今回は、2025 年 10 月 17 日 (金) に Xbox Series X|S、Xbox PC、Xbox Cloud、Steam、Game Pass でリリース予定の『Keeper』についてご紹介します。

『Keeper』は言葉が一切出てこない物語です。人類の時代が終わった遥か未来、ポストヒューマンの世界を舞台に、独特な雰囲気が漂う三人称視点のアドベンチャーゲームです。

物語は、遠く山頂の影に、失われた時代の遺物が建つ島から始まります。その遺物がどのようなものか長いあいだ忘れ去られていましたが、私たちはそれが灯台であることに気づきます。

何世紀ものあいだ休眠していた灯台が、突如動き出しました。震え、揺れ、そして地面に崩れ落ち、石壁が砕け散ったかと思ったら、そこからさらに不思議なことが起こります。壊れた壁の瓦礫が再構築され、灯台の新たな脚となって立ち上がりました。そう、灯台が目覚めたのです。

灯台は不器用によろめきながら歩き始め、不思議な目的意識に駆り立てられ、島の中心である山へ向かって進み始めます。

数え切れない年月を孤独に過ごしてきた灯台ですが、好奇心旺盛で元気な海鳥と仲間になります。その海鳥は、島全体に広がる不気味な存在から逃れるため、避難場所を探している最中に灯台と出会いました。灯台は、その明るい光が生き物に良い影響を与え、あちこちに広がる不気味な触手を退ける力を持っていることに気がつきます。

一方、海鳥はなぜかこの不思議な古代の灯台と心を通わせる能力があります。そして、思いがけない友情で結ばれた 1 羽の海鳥と 1 つの灯台は、壮大な冒険へと旅立ちます。神秘に満ちた旅路の先には、私たちの理解を超えた世界が広がっています。

『Keeper』が生まれたきっかけ

『Keeper』のクリエイティブ リードであるリー ペティは、『Brütal Legend』のアート ディレクターとして Double Fine に入社しました。以降は『Broken Age』や『Psychonauts 2』でもその才能を発揮し、『Stacking』(マトリョーシカ人形をテーマにしたパズルアドベンチャー)、『Headlander』 (レトロフューチャーな SF 横スクロールアクション)、『RAD』 (鮮やかなネオンカラーのポスト アポカリプス風ローグライク)など、数多くのプロジェクトにおいてクリエイティブ リードを務めてきました。

熱心なファンなら、リーのゲームに共通する要素やテーマに気づくかもしれませんが、この新作『Keeper』は少し異なるアプローチで開発されました。

『Stacking』、『Headlander』、『RAD』は、それぞれ異なる特徴を持つマトリョーシカを使いこなしてパズルを解いたり、荒野を駆け巡りながらランダムにミュータントの能力を得たりと、制作初期から明快な「フック」がありました。言い換えれば、一言で魅力を伝えられるコンセプトが備わっていました。

リーはこの新しいプロジェクトに取り掛かる際、簡単にジャンル分けできたり、メカニクスで定義されたり、設定で要約されたりすることのないところから始めたい、と強く感じていました。

代わりに、ジャンルの境界を曖昧にし、より雰囲気のある空間、つまりプレイヤーが本当にその中で生き、味わい深さを感じ取れる空間を作りました。彼は、この新しいゲームに命を吹き込み、チームが本作の開発に取り組む中で、自然に発展するものにしたかったのです。

リーと少人数のチームがアイデアを書き出し、それらをまとめ始めたころ、予期せぬ世界的な出来事が起こりました。

2020 年、世界的なパンデミックとそれに伴うロックダウンは、私たちを互いから離し、慣れない状況に置きました。私たちは自宅に閉じこもり、社会から隔絶され、ソーシャル ディスタンスを保つ日々を過ごすことになったのです。リーは家族と一緒に自宅近くの丘や小道をハイキングし、私たちが置かれている状況、つまり人類の最終的な運命について考え始めました。「もし私たちの時代が終わりを告げたら、地球の様々な生命はどうなるのか?」と。

彼はそこで、孤立や仲間同士の絆について深く思いを巡らせ、これらのテーマが合わさったアイデアを書き留めていくと、いつの間にかスケッチブックがいっぱいになっていました。こうして、先日のショーケースでご覧いただいたゲームが形を成し始めました。

このような方法でゲームを開発することで、最終的に本作は非常に興味深くユニークな作品になっていったのです。『Keeper』のテーマは「予測不能」です。驚きと不条理に満ちた、現実が歪むような体験で、次に何が起こるか決してわかりません。独特の味わい深い雰囲気があり、時にはサイケデリックでシュールです。プレイヤーの皆さんが、この奇妙な異世界の物語を楽しんでくれることを願っています。

その日、忘れられていた灯台が目を覚ます――『Keeper』は 10 月 17 日発売

Keeper』は、2025 年 10 月 17 日、Xbox Series X|S、Xbox PC、Xbox Cloud、Steamでリリースされ、Game Pass なら発売初日からプレイ可能です。あまりお待たせするわけではありませんよね。さらに、Xbox Play Anywhere 対応により、Xbox コンソールと Xbox PC でクロスセーブ機能を利用できます。この一羽の海鳥と一つの灯台が織りなす不思議な旅路――皆さんにこの物語をお届けできる日を、心待ちにしております。

※この記事は米国時間 6 月 8 日 に公開された“Keeper: Double Fine’s Otherworldly Adventure, Arriving October 17”を基に再構成しています。