“何が起こるのか”を知るための行為は、人間の根源的な喜びと結びついています。だからこそ、「触るな」と書かれたボタンを押してみたくなったり、鍵のかかったドアの向こうに何があるのかが気になったりするのです。『Keeper』ではこの考えのもと、発見と試行を軸にゲームが構築されています。
先日の「gamescom 2025」で最新のゲームプレイが披露された『Keeper』の重要なポイントは、見たことのない世界で、言葉を用いずにストーリーが語られるということです。つまり、プレイヤーが行うのはほぼすべて、指示された目的を達成するというよりも、目的が何であるかを見つけることになります。
光を照らそう

今年初頭の「Xbox Games Showcase」で初披露された『Keeper』は、突如意識を持った不格好な歩く灯台を操作して、夢のような異世界を冒険するゲームです。しかし本作には、今どこにいるのか、何が起こっているのか、何をすべきなのかを教えてくれるナレーターも、相棒もいません。本作は、そういったことを解き明かしていくゲームなのです。
「本作の主眼にあるのは、『予想外』ということです」と、クリエイティブ ディレクターのリー ペティ (Lee Petty) 氏は話します。「プレイヤーには、幾分リラックスして、落ち着いて、予想外のことを受け入れてもらえるようにしたかったのです。そのため、多少の試行はありますが、本作ではプレイヤーが死ぬことはありません。体験が無駄になることもありません。プレイヤーを早い段階でゲームに引き込むことで、予想外の出来事に遭遇した際、どう対処すればいいのかわからず戸惑わないようにしています」
序盤に登場する 3 つのシーンから、『Keeper』がいかに少しずつ、さりげなく新しいアイデアを登場させているかがわかります。歩く能力、灯台を照らす能力、そして「Twig (トゥウィグ」という海鳥の仲間の助けのみで、状況から得られるヒントを頼りに自分が何をすべきなのかを考えなければなりません。

「灯台の光には、2 つのモードがあります」とペティ氏は説明します。「拡散モードと集束モードです。前者は探索用で、光で周囲を照らすと、世界に微妙な揺らめきや反応が見られることがあります。その対象に (集束モードで) より強く明るい光を集中させると、さらに大きな変化が起こるのです。こうした動作はパズルを解く際にもよく使われます」
Twig は灯台に乗っていて、灯台ではできないことができます。灯台には腕がなく脚しかありませんが、Twig は世界にあるものに直接操作することができるのです。これにより、たとえば灯台の光と Twig の物を拾い集める能力を組み合わせて、パズルを解くことができます。
私はこれをゲームの序盤、灯台が行く手を阻む塊のようなものに遭遇するシーンで体験しました。発散されている光の下、それがわずかに毛を逆立て、反応を示したので光を集中させると、それが目の前に爪を突き出します。すると光がきらめき、Twig が飛びついて爪をつかみ、画面に「引っ張る」という選択肢が出現。Twig がそれを引っ張ると横に倒れて種が現れ、Twig はそれを (後のパズルのために) しまい込みます。

自然な気付きの連続の中、ゲームはプレイヤーに何をすべきかを指示しませんし、その不思議さゆえに、プレイヤーは何をすべきかという先入観を持たずに、とにかく試してみることになります。この流れが、ゲーム全体を通してくり返されるのです。灯台が光に引き寄せられた生き物たちを巧みに操って氷の層を突き破る様子や、胞子のような特定の植物に触れることで灯台が重力そのものに打ち勝つといった華麗な発見、さらには光が、特定のエリアで触れた物体の時間の流れを制御できることがわかるという突拍子もない展開まであります。
最大の魅力は、『Keeper』の世界が他のどのゲームとも異なる点です。牧歌的な風景に、這いまわるエイリアンのような生き物、顔のある木々、そして奇妙な効果を持つ植物が生息しています。すなわち、どこへ行くべきか、何を見るべきかがわかったとしても、プレイヤーのインタラクションの結果には驚きがあるのです。重要なのは、Double Fine がこの感覚を非常に大事にしているということです。
「ゲーム全体にオーガニックな、まるで手作りのような完全オーダーメイドの感覚を持たせたいと考えました」とペティ氏は付け加えます。「本作は、アクションをくり返すゲームというよりも、個性豊かなエリアや変化するセット ピースの中を歩き回るゲームなのです」

ほんの 15 分のプレイの中で、私が数えた限り 11 種類のパズル (周囲の世界を突っつき回す細かいインタラクションは含みません) を目にしました。プレイヤーが何を求められているのかに気づき、驚き続けることに本作の狙いがあることは明白です。それでいて、すべてが「必須」というわけではありません。探索すればするほど、より多くの発見があるようになっています。
「プレイヤーが体験を通して気付けるものはたくさんあります」とペティ氏は付け加えます。「環境によるストーリーテリングもありますし、さまざまな生き物との隠れたインタラクションといった形で描かれるものもあります。そして、その多くはプレイヤーがゲームの出来事を解釈し、体験に意味を見出すことにかかっています」
そして大事なのは、これらすべてが同じ少しのボタン操作で楽しめるという点です。開発者にとっては、これほど多くの遊びを入れ込むのは大変だったと思いますが、彼らはプレイヤーが面倒な操作システムに煩わされることを望んではいませんでした。
「『Keeper』を特別にプレイするのが難しいゲームにはしたくありませんでした」とペティ氏は語ります。「本作は、操作や熟練度、あるいは非常に難しいチャレンジを求めるゲームではありません。コントローラーのボタンも全部は使いません。プレイヤーには、ユニークで奇妙でありながらも、リラックスして楽しめる体験を提供したかったからです」

「さらに、操作方法を自分の好みに合わせてマッピングできる、かなり充実したアクセシビリティ機能も用意されています。キーボードとマウスによるプレイにも、コントローラーでのプレイにも、どちらにも対応しています」
本作のように風変わりなゲームにとって、これはプレイヤーを徐々にゲームの世界へと誘うための手段と言えるでしょう。あらゆる意味で『Keeper』は、プレイヤーを拒むのではなく、迎え入れる体験としてデザインされているのです。プレイヤーはこの世界にはじかれることなく気付いていくのであり、そこには多くの発見があるようです。今回、私が体験したのはゲームの序盤ですが、その最後には文字通りのクリフハンガーが待っていました。足元に架かっていた橋が消え、灯台が奈落の底に落ちるのです。この先に、さらなる驚きが待ち受けていることは間違いありません。
『Keeper』は、Xbox Series X|S、Xbox on PC、Xbox Cloud、Steam 向けに 10 月 17 日発売予定です。Xbox Play Anywhere に対応し、Game Pass では発売初日からお楽しみいただけます。
※この記事は米国時間 2025 年 8 月20 日に公開された “Keeper’s First Extended Gameplay Shows Us an Ever-Changing Adventure” を基にしています。