『The Outer Worlds 2』では、混沌こそがゲームのテーマです。6 月のXbox Games Showcase では、ミッションの進行方法がいかに自由であるかを垣間見ることができました。プレイヤーの目的達成に向けて、複数のルートが用意された世界が設計されているのです。今回、「gamescom 2025」で公開された最新のプレゼンテーションでは、ゲーム ディレクターのブランドン アドラー (Brandon Adler) 氏が登壇し、デザイン ディレクターのマット シン (Matt Singh) 氏が操作を担当。本作で起こり得る数々のハチャメチャな展開の一部が紹介されました。
今回のデモは、惑星プレイターにある「大母の墓所 (The Tomb of the Matriarch)」での“昔ながらの侵入ミッション”として紹介されました。アルカディアと護国帝政府の創設者が眠る場所で、我々の目的はその内部に隠された高セキュリティ施設への秘密の通路を見つけることです。しかしその前に、外に配置された厄介な護国帝政府の警備兵たちをどうにかする必要がありました。幸いにも、この任務には仲間が同行してくれました。ナイルズとトリスタンです。
ナイルズは地球議会のエージェントで、プレイヤー キャラクターと同じ所属です。エンジニアとして工具の扱いに長けており、能力を調整することでタンク役にも遠距離火力役にもなれます。一方トリスタンは、護国帝政府の一員で、人を評価し、処刑するか投獄するかを判断します。彼は護国帝政府の文化を深く理解する存在であり、近接戦に特化したタンク役としても活躍します。今回のデモでは、大型のウォーハンマーを装備しており、強力なダメージを与えていました。
プレイヤー キャラクターはステルスと銃火器を中心に構成され、ハッキングとエンジニアリングのスキルも少しあります。秘密の通路を発見するための観察スキルも備えており、頭部装備にはスクルーティナイザーのアイピースを装着。これは観察スキルと連動しており、グレネード スロット数を増加させる改造が施されています。
武器は、サプレッサー付きのヘビー リボルバー (ステルス向け)、リフレックス サイト付きのコンパクト アサルト ライフル (クリティカル率アップ)、そして反物質プラズマ スナイパー ライフル (遠距離で高火力)、さらにプラズマ グレネードも複数所持しています。これらすべてが、『The Outer Worlds 2』における体験のカスタマイズ性――仲間の編成から武器選択に至るまで――が、いかに豊かであるかを物語っています。
パーティー構成も柔軟で、どんな状況にも対応できるように調整が可能です。Obsidian の別作品『Avowed』にはコンパニオン システムがあり、キャラクターの特性に合わせたパーティー構成のバリエーションが豊富でした。本作ではさらに進化し、6 人の仲間から選択できるようになっています。
墓に近づくと、背の高い草に身を隠してステルス攻撃の準備をします。最初のスナイパー ショットが鳴り響くと、仲間たちはプラズマ グレネードで襲いかかってきた警備員に突撃しました。特に印象的だったのは、再び破壊可能な遮蔽物が登場したことです。コンパクトなアサルト ライフルが金属のバリケードを貫通し、敵が退却する姿は見応えがありました。戦闘の混乱が収まると、いよいよ内部への探索が始まります。
内部に入ると、まず目に入るのは「ゴールデン シュラウド」と呼ばれる豪華な衣装の展示。護国帝政府の初代君主が着用していた重要なアイテムで、展示ケースを開けるにはゴールデン シュラウドの展示キーが必要です。
さらに探索していくと、隣室の墓所がガラス越しに見え、ガイドと警備員が監視しています。墓荒らしが目的ではないものの、ちょっといたずらしてみたくなるのがプレイヤーの心理でしょう。
スキャナーを使うことで、墓にあるレーザー セキュリティの制御パネルの電力出力を確認できるようになります。このパネルをハッキングできれば、ガイドの 1 日を台無しにすることができるかもしれません。しかし、私たちのハッキング技術はスキル不足です。そんなとき、「優良市民のための電気システム ガイド」という本を見つけたことで、ハッキングが可能になりました。
こうした要素は、『The Outer Worlds 2』の多様で自由度の高いミッション設計の強みを改めて示しています。つまり、プレイヤーが触れたり、操作したり、目にしたりできるほぼすべてのものには、何らかの意図が込められているということです。たいていの場合、近くには何かしらのツールや役立つアイテムがあり、それを使って自分なりの方法でゲームを進めることができます。今回のケースでは、パネルのハッキング方法がわかる本をすぐ見つけることができました。それを使った結果、レーザー セキュリティが突然作動し、ガイドのひとりが一瞬で灰の山になってしまったのです。
さらに進むと、護国帝政府と大母 (Matriarch) の歴史を紹介する展示に出くわします。それはまるでアール ヌーヴォー調のテーマ パークのようで、機械仕掛けのナレーターたちが語りかけてくる奇妙な雰囲気です。我々の目を引いたのは、脇に佇む四足歩行型ロボット「オート メカニカル」でした。近くの制御パネルからエンジニアのスキルを使って拘束を解除すれば、このロボットを囮として利用できそうです。これにより、施設内をこっそりと進むチャンスが生まれます。そして案の定、オート メカニカルが動き出し、展示を警備している他のロボットたちと口論を始めるという、Obsidian ならではのユニークな展開を巻き起こしてくれました。
これこそが、世界のあらゆる要素に意味があるという、『The Outer Worlds 2』の魅力を改めて示す好例です。プレイヤーが自由に自分流で攻略できる設計が本作の魅力で、探索すればするほど報酬が得られる構造になっており、選択肢の多さに圧倒されるほどです。これまでの試遊体験を踏まえても、見てきたものやプレイしてきたものすべてに、驚くほどの自由度がありました。だからこそ、どこまでこのゲームの中で「試せる」のか、今から楽しみで仕方ありません。これまでに見てきた内容がそのまま指標になるなら、Obsidian が散りばめた手がかりを辿っていく旅は、間違いなく最高に楽しいものになるでしょう。
ちなみに、ガイドの遺体からゴールデン シュラウドの展示キーを入手し、ついでに大母の遺骨も盗みました。どうやらかなりの高値で売れるようですが……、一体誰が買うのでしょうか? でも、この世界観と Obsidian の巧みなゲーム設計を考えれば、きっとどこかに買い取ってくれる人物がいるはずです。
戻る途中で、ゴールデン シュラウドにはユニークな特性があることがわかりました。スピーチ スキルに応じて 30% のダメージ耐性が得られ、受けたダメージの半分をゲーム内通貨のビッツで支払うことが可能となります。これで、かなり高い代償を支払うことになるとしても、アルカディアでのあらゆる場面を、話術で切り抜けることができるようになります。
そうそう、ミッションの話でした。観察スキルを駆使して秘密の通路も発見することができました。ここでデモは終了。続きはまた別の日に冒険することにします。今回のデモは『The Outer Worlds 2』のクエスト デザインを象徴する好例でした。目的地よりも、そこに至るまでの冒険こそが本作の醍醐味――そんな哲学が詰まっていて、わずか 20 分のプレイで、博物館襲撃、ガイドの「感電」、ロボットのハッキング、展示品の鑑賞、そしてマントの盗難まで、語るべきことが山ほどありました。他にどんな冒険が待っているのでしょうか。それは、2025 年 10 月 30 日に『The Outer Worlds 2』が発売されればすぐにわかります。対応プラットフォームは Xbox Series X|S、Xbox on PC、PlayStation 5、Battle.net、Steam で、Game Pass Ultimate では発売初日からプレイ可能です。『The Outer Worlds 2 Premium Edition』を予約すれば、最大 5 日間の先行アクセスと「ゼイン司令官のモノポリー クラッシャー バトル パック」が手に入ります。
※この記事は米国時間 8 月 21 日 に公開された“The Outer Worlds 2 is Going to Give us Ample Opportunity to Mess Around in Its World”を基にしています。