『Avowed』の世界をよりディープに探る

先日行われた「Developer_Direct」配信内で、Obsidian Entertainment は近日発売予定のファンタジーアクション RPG『Avowed』に関して多くの情報を公開しました。

しかし、この情報さえも本作の表面を少しかすめただけにすぎません。先日の The Official Xbox Podcast のスペシャル エピソード (英語でのみ配信) では、『Avowed』のゲーム ディレクター Carrie Patel 氏とゲームプレイ ディレクター Gabe Paramo 氏が、「Developer_Direct」で公開されたクエストの詳細について語りました。その内容は、柔軟な戦闘システムにおける体験、さらにはこのサイドクエストが『Avowed』全体の物語の中でどのような位置づけなのか、といった内容でした。

Obsidian の RPG『Pillars of Eternity』シリーズと同じ世界で、多様な生態系をもつ島「Living Lands」の一部である「Shatterscarp」はどんな場所なのでしょうか。最新作『Avowed』を見ればよくわかります。『Avowed』を「Obsidian らしいゲーム」たらしめているのは、この Eora の世界を舞台にしているという共通点をはるかに超えたところにあります。

Patel 氏は Podcast で以下のように語りました。「ロールプレイ について、プレイヤーを中心としたアプローチをしています。そのアプローチとは、プレイヤーにとってこの世界では自分が何者なのか、どう行動したいのか、どのようなファンタジーを体験したいのか、どんな挑戦をしたいのか、プレイヤーの選択肢と結果によってこれらが決まるということです」

これはすべて Obsidian の「あなたの世界の中で、あなたならではの方法で」というアプローチの一部であり、プレイヤーは斬りかかり、受け流し、呪文を唱えるたびに、その選択の重みを刻一刻と感じることになるでしょう。

さらに際立っているのは、戦闘に挑む方法です。古典的な「剣と盾」だけでなく、サムライ風の刀や銃、魔法使い風の杖二刀流など、対戦相手に合わせて変更することができます (あるいは変更する必要がある場合もあります)。これらのロードアウトはスキルによっても補完され、『Pillars of Eternity』ユニバースにおけるより深い部分からゲームの核を持ってきていることが分かります。

ゲームプレイ ディレクターの Gabe Paramo 氏は、「できるだけ多くのアビリティをスキル ツリーから取り出せるようにしたかったし、プレイヤーがゲーム開始時に 1 つの選択肢に縛られることがないように、少しずつ分類していきました」と語りました。「いろいろな能力を組み合わせて、バラエティーを持たせることができます。プレイヤーはファイターではありますが、強制的なクラス設定ではありません」とのことで、新しい能力を試したければ、いつでもキャラクターをリスペックできます。

「仲間キャラクターたちは、Living Lands のさまざまな地域と深いつながりがあり、プレイヤーに味方してゲーム中に遭遇するさまざまな出来事を解決する手助けをしたいと思っており、それぞれの個人的な理由があります。

ゲームプレイ ディレクター Gabe Paramo 氏

「Developer_Direct」ではその好例が見られました。小柄な Xaurips の集団がプレイヤーに群がってきたとき、杖を二刀流にすることで効率よく複数の敵に対応する戦い方ができていました。そして、もう少し大きな敵と 1 対 1 で戦うときは、氷の魔法が使える杖を使って敵を凍らせ、もう片方の手で持っていた剣によるチャージ攻撃で凍った敵を叩き、粉砕するという戦略が効果的に決まっていました。

Paramo 氏は本作のバトル システムの特徴としてもうひとつ、巧妙なコンボ攻撃を取り上げました。「”Into the Fray” を使えば、ファイアーボール アビリティを使って地面に AOE (周辺一帯に効果がある) アビリティを発生させ、敵を炎の中に引きずり込むことができます」

これはすべて、戦闘の中でも外でも活躍する包括的なエレメンタル システムの一部です。Paramo 氏はさらに続けます。「相手を燃やしたり凍らせたり、感電させたりすることができます。それは武器や杖だけでなく、剣にもあるかもしれないし、特定のアビリティがエレメンタル ダメージを引き起こすかもしれません。そして、あなたの仲間も同じようにエレメンタル ダメージを与えることができるのです」

Patel 氏は、ヒーローが一人で Living Lands を彷徨うわけではないことも明かしました。「仲間キャラクターたちは、Living Lands のさまざまな地域と深いつながりがあり、プレイヤーに味方してゲーム中に遭遇するさまざまな出来事を解決する手助けをしたいと思っており、それぞれの個人的な理由があります。彼らはあなたの味方で、ある意味アドバイザーでもあり、地元のガイドでもあります。彼らは自身についてだけでなく、あなたが探検している世界中隅々まで様々な解説やその背景を提供してくれます」

「Developer_Direct」で登場した Kai は戦闘状態にある敵を引きつける役割を果たし、同じく登場した Giatta はパーティの回復役をしていました。Living Lands を旅する中で、さらに多くの出会いがあることでしょう。

「Developer_Direct」でも示されたように、ゲーム中に判断を下さなければならない選択肢は、ストーリーへ大きな影響を与えることになります。

このようなゲームの開発者であることの大きな喜びのひとつは、プレイヤーに多くの “発見” を提供することです。何かを自ら発見したプレイヤーはその秘密を心底楽しむことができるでしょう

ゲーム ディレクター Carrie Patel 氏

Patel 氏はこう続けます。「クエストの結果や特定のキャラクター、そしてコミュニティの存続に影響するような大きな選択肢と同様に、対話を進めるうえでの小さな選択や他のキャラクターとの関係に微妙な形で影響を与えたりするような小さな選択肢も重要です。すべては、プレイヤーがこの舞台の主人公になりきれることを目指して作られています」

さて、今回は『Avowed』について開発者にいろいろ話を聞きましたが、一番重要なのは、Living Lands にはもっともっと探索すべきものがあるということです。実際、我々が取材した Shatterscarp の特定のクエストは「発見するのが難しくないが、見逃すことも大いに考えられる」、というものでした。ゲーム世界の範囲について、Paramo 氏は最近の Obsidian の別のタイトルと比較し、「オープン ゾーンの広さは『The Outer Worlds』に匹敵し、バトルでは戦闘状況に取り組んでもよし、回避するもよし……と複数の道が存在しています」と述べました。

Patel 氏によると、注意深く鋭い目を持つプレイヤーは、『Avowed』の中でさらに多くのものを探し出すことができると言います。「このようなゲームの開発者であることの大きな喜びのひとつは、プレイヤーに多くの”発見”を提供することです。誰もがそれを探し求めるわけではなく、誰もがそれを見つけるわけでもありません。しかし、何かを自ら発見したプレイヤーはその秘密を心底楽しむことができるでしょう」

Avowed』は Xbox Game Pass、Xbox Series X|S、Windows PCで今秋発売されます。詳細は『Avowed』のWeb サイトをご覧ください。

※この記事は米国日時 1 月 22 日に公開された “Avowed: The Official Xbox Podcast Shows Off Extended Gameplay” を基にしています。