概要
- Double Fine のオンライン マルチプレイ陶芸バトル『Kiln』は 4 月 23 日にXbox Series X|S、Xbox on PC、Xbox Cloud Gaming、Steam、PlayStation 5 の各プラットフォームで発売。Xbox Play Anywhere に対応し、ハンドヘルドにも最適化。Xbox Game Pass Ultimate では発売初日からプレイ可能です。
- 事前に登録を行えば、発売までの間に実施されるクローズド プレイ テストへの参加権が得られるチャンス。Steam では 4 月 9 日~ 11 日にオープン ベータを実施予定。
- サンフランシスコで開催された「Day of the Devs」イベントで実施された初の一般向けプレイ体験の様子をレポート。
もしあなたが、Double Fine のオンライン マルチプレイ陶芸バトルで粘土をこねて、陶器を割って、相手側の拠点である「炉」の火を消す瞬間を待ちわびていたなら、その願いはもうすぐ叶うことでしょう。『Kiln』は 4 月 23 日にさまざまなプラットフォームで発売され、さらに早く体験したい場合は、クローズド ベータに参加するチャンスを得るための事前登録も可能です。
私たちはこの 1 年、『Kiln』の独特なゲーム ループと開発陣の奮闘ぶりに魅了されてきました。そんな中、サンフランシスコで開催された今年の「Game Developer Conference」の併催イベント「Day of the Devs」で行われた、初めての一般プレイ セッションを数時間にわたって見学できたのは幸運だったといえます。
来場者はまず数分間、ゲームのソーシャル スペースを探索し (特に陶芸用のろくろでの陶器作りを体験することが勧められていました)、その後 3 つのマップのいずれかで行われる 4 対 4 の試合に参加。試合が終わると次のプレイヤーに交代する、という流れで本作を楽しみました。
『Kiln』では、小中大と 3 種類の粘土の玉をろくろで回し、直感的な操作で陶器の形へと成形していきます。陶器のサイズや形はステータス (体力、保持できる水の容量など) や特殊能力に影響し、一例としてボウル、盃、ボトルなどの形状ごとに異なる能力が設定されています。さらに釉薬 (ゆうやく) や装飾パーツで見た目をカスタマイズ (見た目のみの要素です) すれば準備は完了です。試合では、4 つの陶器からなる 2 つのチームが水を集め、相手チームの拠点である炉を 3 回消火することを目指します。その途中で敵の陶器を破壊する乱闘も発生します。
ろくろの手触り
まず何より、本作の肝のひとつである陶芸用のろくろは、年齢を問わず多くの人を魅了していました。特に子どもたちが夢中になっていたのが印象的です。序盤には、実際に陶芸をやっているという若い女性が友人に「これ、めちゃくちゃ楽しい!」と声を上げている姿も確認できました。陶芸システムは、どれだけこだわるかをプレイヤー自身が自由に決められる仕組みのため、本作がより広く楽しまれるようになった時に生まれるさまざまな発想が今から楽しみです。
用意されている制作ツールによって、『Kiln』を楽しむプレイヤーは幅広い装飾パーツを組み合わせて、思いのままに陶器のデザインを楽しめます。メディア向けセッションではある参加者が奇抜で巨大なカニ型の陶器を制作しました。目のような突起の飾りと、ロブスターの爪がついた 4 つの注ぎ口を備えたその陶器は、後の試合でも人気の選択肢になっていました。試合に臨む際、プレイヤーは自分の陶器から 3 つを選び、コレクションとして持ち込むことができます。
また、より繊細な創造性を発揮する余地もあります。この日見た中で特に印象的だったデザインの一つは、シンプルな球体の陶器に同心円状の釉薬を重ねて、大きく不気味な「目玉」を表現したものでしょうか。その異様なデザインは戦場においてもかなり目立っていました。
叩き割り、水をかける
初心者でもすぐ遊べる一方で、極める余地が大きいというバランスは、本作の戦闘システムにも当てはまります。ほとんどの人がすぐに操作を理解して楽しんでいましたが、陶器の種類やマップの違いによって戦略の幅は非常に広く、やり込み要素も多そうです。
最近の大きなアップデートの影響もあって、私自身はつい『Overwatch』を思い浮かべてしまいましたが、他のプレイヤーや開発者たちも、本作と Blizzard の象徴的なヒーロー シューターとの興味深い比較を認めていました。ある観客がその話題を出したとき、『Kiln』のコミュニティ マネージャーを務めるロシオ サラス (Rocio Salas) 氏は、攻撃速度の速い小型の壺は DPS のような役割であり、ゆっくりで強力な大型の壺はタンクのような役割に近いと説明しました。実際、私が見ていた試合でも、大型の壺は防衛時に非常に役立ちました。また、回復能力こそ存在しないものの、特定の形状にはより戦術的でサポート寄りの能力が備わり、例として範囲内の敵を減速させる効果を駆使することで、味方の決定力を底上げすることができる陶器が生まれる場合もあります。
この二つのゲームの間で私が特に共通点として感じたのは、「オブジェクティブを意識してプレイすること」の重要性です。つまり、敵チームとの戦闘そのものに夢中になりすぎないことです。『Kiln』の試合は敵の拠点にある炉を消火することで勝敗が決まり、キルデス比は単に自慢できる数字に過ぎません。私が見た中で最も効果的に試合を動かしていたプレイヤーたちは、たいてい小型から中型の壺を使い、両チームが乱闘に夢中になっている隙を突いて、素早く静かに側面から回り込み、敵の炉を消火することに集中していました。
サラス氏も、自分のお気に入りのプレイスタイルはスピードのある小型の陶器を使うことだと話してくれました。この形状の陶器の能力は攻撃だけでなく、戦闘から戦術的に離脱する手段としても使えるため、本作の細かな駆け引きの一端をよく表しているように思えます。実際、私がその日プレイした試合でも、自身の操る陶器の能力は敵を直接攻撃するためだけでなく、素早く位置を取り直したり、相手の進路を遮るために使うことが多くありました。
混沌を楽しもう
マップもまた、試合の流れに非常に大きな影響を与えます。マップごとに構造が大きく異なるだけでなく、ゲームの展開を変えるような独自のギミックも用意されています。私が観察した中で最も試合時間が短くなりやすかったのは、グランジ系のロック クラブをテーマにした最も直線的なマップ「Set’s Basement Mosh Pit (セト神の地下モッシュ ピット)」でした。このマップでは二つの拠点の間に一本のレーンがあり、その中央には定期的に降りてくるモッシュ ピットがあり、ここが主な水の供給源になります。
一方、「Athena’s War Room (アテナ神の作戦室)」と「Dionysus’ Boogie Lounge (デュオニソス神のブギー ラウンジ)」はより広い構造になっており、移動範囲が広く、プレイヤーが別のことに気を取られやすいため、試合時間も長くなる傾向がありました。「Athena’s War Room」では、水を与えることで一時的に通路を塞ぐスポンジが登場します。また、「Dionysus’ Boogie Lounge」にはディスコ風のダンス フロアがあり、光るマスの上に乗るとプレイヤーはしばらくの間ダンスを強制されるという仕掛けがありました。
こうしたさまざまな能力とマップの仕掛けが互いに作用することで、それぞれの試合は常に楽しい混沌と予測不能さに満ちていました。今回のイベントでは、互いに連携していない見知らぬプレイヤー同士が単発の試合に参加する形式だったため、カオスはさらに強まっていたはずです。なお、ゲームにはボイス チャットは搭載されない予定です。プロジェクト リードのデレック ブランド (Derek Brand) 氏によると、Double Fine はオンライン マルチプレイヤーの公開チャットにありがちな有害な環境を生み出したくないためです。
ただしブランド氏は、開発チームの内部プレイテストでは、長く一緒にプレイしているメンバーによる連携が非常に緊迫感のある、高度な試合を生み出すことも確認していると話してくれました。友人同士でプレイする場合は、Xbox のソーシャル機能を使ってパーティーを組むことで、ゲーム内ボイス チャットがなくても連携することが可能です。熟練のチーム同士が戦うさまを、実況付きの eスポーツのように観戦できるならそうしてみたいと感じる人も多いかもしれません。
「Day of the Devs」で行われた『Kiln』の初めての一般公開プレイは、まだ十分に開拓されていないメタ ゲームと、魅力的で混沌としたゲーム体験を感じさせるものでした。今後さらに多くの人がこのゲームに触れるようになることで、プレイヤーの皆さんの持前の創造性と陶器を壊す楽しさの両方がどのように広がりをみせていくのか、今から楽しみでなりません。
4 月 9 日から 11 日までオープン ベータを開催!
Steam では 4 月 9 日から 11 日までオープン ベータも実施されます。これについてサラス氏は次のように語っています。
「オンライン マルチプレイ陶芸バトルである以上、私たちは本作をさまざまなタイプのプレイヤーに、実際に触ってもらう必要があると考えています。しかも、できるだけ多くの人に、です。
今回のオープン ベータは、サーバー類のテストだけでなく、どの要素がプレイヤーに響くのか、そして『Kiln』チームが次に何を優先すべきかを知る機会にしたいと考えています。『Kiln』のようなゲームには多くの可能性があります。より多くのカスタマイズ、より多くのマップ、より多くのモードなどです。もちろん私たちとしてはできるだけ多くの要素をゲームに追加したいのですが、同時にプレイヤーの皆さんが何を最も望んでいるのかも知りたいのです。
そのため、発売に向けて皆さんのプレイテスト、フィードバック、そして反応が、私たちにとって最も重要な指標になります。
そして、この楽しさを一度体験した後には、ぜひ 4 月 23 日の発売日にまた皆さんに会えることを願っています。皆さんがどんなものを作り、どのようにプレイするのかを見るのが本当に楽しみです!」
オープン ベータの開始と同時に、予約受付も開始されます。通常版と「Fired Up Edition」の 2 種類が用意されており、Fired Up Edition にはゲーム本編に加えて、プレミアム釉薬、ステッカー、装飾アタッチメント、そしてカスタム陶器が含まれています。
オンライン マルチプレイ陶芸バトル『Kiln』は 4 月 23 日に Xbox Series X|S、Xbox on PC、Xbox Cloud Gaming、Steam、PlayStation 5 の各プラットフォームで発売予定です。Xbox Play Anywhere に対応し、ハンドヘルドでのプレイにも最適化されています。
※この記事は米国日時 3 月 18 日に公開された “Double Fine’s Pottery Party Brawler Kiln Arrives April 23 (Plus a Direct Look at the First Public Play Sessions)” を基にしています。
※4 月 9 日追記: 「Fired Up Edition」に同梱すると記載されていたボーナス チップにつきましては、同梱されないことを受け、記事内容に反映いたしました。